「コーヒーナップ」を効果的に行うには?

 ちなみに、この「カフェイン入りコーヒーを飲んでからの昼寝」が午後の作業効率を上げることは、学術的にも証明されています。

 広島大学の林光緒教授が大学生を対象に、次の条件でそれぞれの「午後の眠気とパフォーマンス」を測定しました。

「昼寝なし」
「昼寝あり」
「昼寝プラス昼寝後の洗顔」
「昼寝プラス昼寝後に強い光を浴びる」
「カフェイン(コーヒー)摂取+昼寝」

 その結果、「コーヒーを飲んでから昼寝をした」学生の“起きた後の眠気がもっとも低く、パフォーマンス(記憶テスト)が高い”ことがわかったのです。

 ベストな昼寝は、「ぐっすりと短い時間眠ること」。どうやらコーヒーは、それを助けてくれる作用があるようなのです。

 実験の結果、どうやら効果があるらしいことが証明された、コーヒーナップ。

 調べてみると、さらに効果的に行うためのポイントは、以下のとおりです。

〇 コーヒーを飲むタイミングは、昼寝の直前

〇 カフェイン摂取量の目安は200ミリグラム(コーヒー1杯半程度)

〇 可能なら照明を落とし、静かな環境で楽な姿勢をとってリラックスする(目隠しや耳栓をしてもよい)

〇 眠る時間は15分~20分程度(20分を超えると、眠りが深くなるので逆効果)

〇 好きな音楽を目覚まし音代わりに使うなどの方法で、気持ちよく起きる(けたたましい音での目覚めは、心臓によくないです(笑))

 ちなみに私も昼食後、パソコンに向かって原稿の執筆を始めると、無性に眠くなる日があります。

 そんなときは、無理をしないでひと眠りすることにしています。

 総じて、眠気に堪えてダラダラと執筆を続けるよりも、ほんの15分でもひと眠りしてからのほうが、少なく見積もっても10倍くらいは効率アップするように思います。

「午後は眠くて仕事にならなーい」という方。

 このコーヒーナップ、ぜひ試してみてください。

(文/西沢泰生)