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たかまつなながゆく“本音のその先”

時事YouTuberのたかまつななが、政治や社会問題について丁寧に取材。さらに、挫折やいじめ、闘病、人間関係における葛藤など、大きな壁にぶち当たった著名人らにインタビューし、彼らの胸の奥にある「本音」の、さらにその先まで深掘りします──。

社会

たかまつなな、バイデン米大統領の“キーウ電撃訪問”を受け現地取材を振り返る「侵攻から1年。ウクライナの人々は今、世界に何を訴えたいのか」

SNSでの感想
2022年8月、カメラを片手にウクライナ現地取材を行った、たかまつなな
目次
  • ウクライナ侵攻は終わった話ではない。現地の人々は何を思っているのか
  • ◎ユーリャ(ジャーナリスト・ 31歳)
  • ◎アナスタシア(ジャーナリスト・27歳)
  • ◎セルゲイ・トゥマソフ(ジャーナリスト・57歳)
  • 取材を終え、侵攻から約1年がたつ今、たかまつななが改めて思うこと

 バイデン米大統領が2023年2月20日、ウクライナの首都・キーウを“電撃訪問”した。ロシアが昨年2月24日にウクライナ侵略を開始してから、バイデン米大統領がウクライナに足を運んだのは今回が初めて。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、その後の両首脳による記者会見では、侵攻に抵抗を続けるウクライナの国民をたたえた。

ウクライナ侵攻は終わった話ではない。現地の人々は何を思っているのか

 いまだに激しい戦闘が続くウクライナだが、約1年にわたる紛争を受けて各国に“支援疲れ”が表れ始め、マスコミの情報も細る中で、戦争で犠牲になる人々の数は増すばかりの状況であった。そんな中でのバイデン氏による電撃訪問はウクライナに再び注目を集め、支援の気運を高める狙いがある。

 戦禍のまっただ中にいるウクライナの人々はどんな暮らしを強いられ、世界に何を訴えたいのか。私、たかまつななは2022年の8月にウクライナを訪れ、30人に話を聞いた。現地の人々は支援を求めることを意識し、取材の申し出にも、快く積極的に協力してくださった。若者たちが口々に「ロシアとの間に壁を作るべきだった」「ロシアが侵攻をためらうような経済大国になるべきだった」「NATOに入るべきだった」「武器をもっと準備しておけばよかった」などと話してくれたのが印象的だった。

 一方で、報道する側の立場であるウクライナ人のジャーナリストは、どんな思いでこの侵攻に向き合っていたのか。現地ジャーナリストの中には、「ゼレンスキーが攻めてこないと言っていたから、そう思っていた」など、責任を回避するような言動をする人も目立った。政府高官の汚職が次々と発覚しているウクライナ。言論やジャーナリズムが育っておらず、民主主義の成熟度がまだ低いという一面もあるようだ。

 バイデン米大統領の電撃訪問から“ほとぼり”が覚めないうちに、当時インタビューに答えてくれたジャーナリスト3人の声を振り返りながら、今一度、ウクライナ侵攻問題と向き合っていきたい。

◎ユーリャ(ジャーナリスト・ 31歳)

 ユーリャはテレビ局で娯楽番組の制作に携わっていた。しかし、戦争が始まったことで娯楽番組の放映が中止になり、退職に追い込まれた。テレビでは今、ほとんどの時間にニュースが流れている。ユーリャのように、多くの人が職を失ったという。

「ロシアがウクライナに侵攻した'22年2月24日の2日前は娘の誕生日で、家族みんなでお祝いをしていました。しかし、悲しいことに話題は娘についてではなく、“本当に戦争が始まるかどうか”を一晩中、議論していたんです。戦争は現実となり、侵攻の翌日に戦火を避け、避難を決意しました」

 誕生日を祝うための風船や食べ残しのケーキ、まだ開けていないプレゼントを部屋にそのまま残して、あわただしく家を出た。家に戻ったときには花は枯れ、ケーキも乾ききって、原型をとどめていなかった。それでもユーリャは、「家に戻れたことは幸運だった」と話す。

 侵攻前に、“ロシアに侵攻される”、“西側に武器の支援を要請した”という情報があることは知っていたものの、ウクライナの政治家が、戦争が起こらないように対策してきたと信じており、侵攻が始まるとは思ってもみなかったという。

「戦争は恐いですが、ゼレンスキー大統領に信頼をおいていますし、国民も自由のために戦わなければならないという信念があります。今はまだ、ウクライナを離れるつもりはありません」

 たかまつななの取材に対して、「ウクライナで何が起こっていたか、日本のみなさんに知らせてくれることに感謝している」と言い、「ウクライナはヨーロッパや世界の代わりに砲撃を受け続けている」と、支援を求めた。

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