スーパーの特売コーナーで見つけた小豆との出会い

――ここからは、俳優さんたちの「実はこんなものが好きです」といったことやものを語っていただく「イケメンたちの意外なイチメン」コーナーに移りたいと思います。以前、別の媒体で三浦さんにインタビューさせていただいたときに「昔から甘い物が大好きで、4時間かけて粒あんを作ったこともある」というお話が印象に残っています。今日はぜひ、そこを深掘りしたいなと思っているのですが……。

 よくそんな話を覚えていてくださいましたね(笑)。今回いただいた企画書に「あんこのお話を聞かせてください」と書いてあったので、一応心構えはしてきました。

――ありがとうございます! では「自分であんこを作ろう」と思ったいきさつから教えてください。

 大学生のときから実家を出て1人暮らしをしているんですけど、入学したのが体育大学だったんです。もともと甘いものが好きだったのですが、学生だったのでお店のケーキを買うようなお金の余裕があまりなかったんですよね。当時はライフセービングもやっていたので、毎日海まで行く交通費や、機材も高いものが多くて、贅沢(ぜいたく)できるような余裕がなかったんです。

 そんなときにいつも行っているスーパーに寄ったら、特売コーナーに生の小豆が売っていたんですよ。それを見て「これを煮ればあんこになるのか!」と思い、自分で粒あんのレシピを調べて作ってみたんです。

――初めて作ったときから、ちゃんと「粒あん」ができたのですか?

 意外と作れましたね。その時は200グラムの小豆で作ったのですが、思っていたよりも大量に粒あんができたことも驚いたし「あんなに小さかった豆が、ちゃんとあんこになった~!」と嬉しくなって、そこから月1ぐらいでよく作っていました。

 やっぱりスポーツをやっていると糖分を欲するんですよ。アスリートの方や登山をする方も、羊羹(ようかん)などのあんこを使ったお菓子を携帯している人が多いと聞きます。材料費もあまりかからならいし、糖分も補給できて腹にもたまる。「あんこって最強なんじゃないか」と思っていた時期もありました。

三浦貴大さん 撮影/有村蓮

――その当時、あんこは単体で召し上がっていたのですか?

 そのままスプーンでガッとすくって、まるでご飯を食べるかのようにモリモリあんこを食べていました(笑)。一人暮らしを始めたときに僕がまずやりたかったのは、生クリームをボウルいっぱいに作ったり、チューブに入った練乳をそのまま食べたりすることだったんです。

――お話を伺っていると、あんこを使ったおはぎや大福などよりも、あんこそのものを召し上がるのがお好きなのかな? と思ったのですが。

 もちろん、あんこを使った和菓子や、生クリームたっぷりのケーキ、スイーツはなんでも好きですよ。でも「あんこ単体でもいい」っていう感じです。