──帰宅時の歩き方で、工夫できるポイントはありますか?
菅原:ふたつあると思います。1つ目が、貴重品の入ったカバンの持ち方です。本当に単純な話なのですが、カバンを道路側ではなく歩道側に持つだけでバイクや自転車に乗った人から取られにくくなり、防犯面でのリスクを大きく下げることができます。
2つ目は、自分の防犯意識の高さを周囲がひと目見てわかるようにアピールすることです。例えば、防犯ブザー。女性はカバンの中に入れて持ち歩く方も多いのですが、カバンの外側の目につきやすい部分につけるだけで、防犯意識の高さを周囲に知らしめる効果があります。
坂井:あとはスマートフォンを見たり、音楽を聴いたりと、最近は「ながら歩き」をしている方も多いのですが、注意力が散漫になって周囲の異変に気づけない可能性があるため、やらないほうがよい行動のひとつです。
──歩き方ひとつとっても、できる対策がいろいろとあるのですね。
坂井:そうですね。さらにストーカー対策という意味では、帰路でどんな人に見られているかわからないため、できる限り毎回同じ道を通らないで帰る、帰宅時間をなるべく分散させるといった方法も有効だと思います。
──「どんな人に見られているかわからない」というお話で思い出したのですが、以前、「ひとり暮らしの女性がアイスを1個だけ買うのは、自宅が近いと教えてしまっているようなもので危険。やめたほうがいい」というアドバイスをSNSで見たことがあります。帰路で買い物をする際、気をつけたほうがいいことはあるのでしょうか。
菅原:“買い物”に限って注意するべき点でいうと、中身が見えないような素材のエコバッグを使うのもひとつの方法ではないでしょうか。買ったものが見えない袋で持ち歩けば、アイスをひとり分買って帰ったとしても中身が見えないため、帰路で危険な目に遭う確率は下げられるように思います。