NGワードを使ってしまったとき、この言葉でリカバーできる

 西さんの著書では、これらの『脳の変化を止めてしまう言葉』を使ってしまったときに、それをリカバーするための言葉についても言及されています。

 例えば「でも」というひと言。

 NGワードを使ってしまったら、この「でも」という2文字をプラスして、後半の言葉を強引に続けてしまうのです。

 ちょっとやってみましょう。

〇「電子メールとかSNSとか、よくわからないな……でも

〇「いい提案だけど、ウチの会社ではできないね……でも

〇「ああ、それはもう知っている……でも

 言葉の最後にこの2文字をプラスすると、脳内に何が起こるかというと、例えば次のような「続き」を、勝手に思考してくれるのです。

〇「電子メールとかSNSとか、よくわからないな……でも、やってみれば、意外と簡単かもしれない

〇「いい提案だけど、ウチの会社ではできないね……でも、社長に経費の削減になることを伝えれば、実現できるかもしれない

〇「ああ、それはもう知っている……でも、まだ知らない話が出てくるかもしれないから、このまま聞いてみよう

 このように、「でも」というたった2文字の言葉をプラスするだけで、脳の思考停止を防ぐことができるのだそうです。

 ちなみに、この著書には「でも」の他にも、マイナスの状況をプラスに変える、さまざまな「脳内トーク」の事例が50種類以上も紹介されています。

 脳の成長を止めてしまう3つのNGワード、「わからない」「できない」「知っている」に、ぜひ、ご注意を! 

 そして、「あっ、使ってしまった!」と思ったら、すぐに魔法の言葉、「でも」をプラスして、脳が思考停止にならないようにしてみてください。

(参考:『世界一やさしい 自分を変える方法』西剛志著/アスコム社)

(文/西沢泰生)


【PROFILE】

西沢泰生(にしざわ・やすお)2012年、会社員時代に『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』(アスコム)で作家デビュー。現在は作家として独立。主な著書『夜、眠る前に読むと心が「ほっ」とする50の物語』(三笠書房)『コーヒーと楽しむ 心が「ホッと」温まる50の物語』(PHP文庫)他。趣味のクイズでは「アタック25」優勝、「第10回アメリカ横断ウルトラクイズ」準優勝など。