先輩との接し方は、エルフ荒川から学んだ

──イワクラさんと仲のよい霜降り明星のせいやさんは、年齢的にはイワクラさんより下ですが芸人としては先輩です。また、先ほどお話に出た、エルフ荒川さんは後輩に当たるわけで、先輩・後輩の垣根なく仲のよい方がいらっしゃるイメージがあるのですが、先輩・後輩付き合いで気をつけていることはありますか?

「前までは、たとえ年下でも先輩だったら、ちゃんと先輩として接しなくちゃいけないなと思っていましたが、最近はちょっと友達っぽくしても、ギリギリ怒られないなということに気づきました。そう思えるようになったのは、荒川のおかげなんですけどね

──なぜ荒川さんのおかげなんでしょう?

荒川って、先輩にも普通に“かわいい!”とか言うんです。“イワクラさん、めっちゃおもろいですっ!”って言って、指ハートしてくることもあるし。いざ後輩からそういう行動をされて気づいたのですが、後輩にそうやって接されることって、全然イヤな気がしなかったんですよ。

 ぱーてぃーちゃんの金子きょんちぃに“かわちぃ”って言われたときもそう。“先輩にもかわちいって言っていいんだな、堅苦しくしすぎなくていいんだな”と気づきました」

──逆に後輩と接するときに、気をつけていることはありますか?

“おもしろいな”と思ったときは“おもしろかった”って言うようにしています。

 NSC(吉本総合芸能学院)に入ってすぐのころ、クラスの人気者みたいな人がネタ見せのときにウケていたり、どんどん相方ができていったりする中で、なかなかうまくいかなかったんですね。

 そのときに“やっぱり芸人って明るい人がなるのか、私はお笑い向いてないのかな”“自分がおもしろいと思っていることがウケないのってしんどいな”と悩んだことがあったのですが、そのときに先輩が“大喜利おもしろかったよ!”って、声をかけてくれて“もうちょっと頑張ろう”って思えたんです」

──ステキですね。

やっぱりおもしろい先輩から言われる“おもろかった”って、すごく嬉しいんですよね。“間違ってなかったんだな”って思える。だから私も後輩に、偉そうにならない程度に“おもしろい”と思ったときには伝えるようにしています。

 結構褒めすぎちゃうので、後輩から信じられてないかもしれないですけど(笑)」

──そうなんですね。

それと、誘うときは、ちゃんと要件を先に言うこと。昔はちょっとだらしなかったので、先に要件を言わずに“この日、空いてる?”って連絡しちゃってたんですけど、それって自分がされたら嫌なので、後輩にはしないように心がけています

イワクラさん 撮影/相馬太郎