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「子どもの声がうるさい」青木島遊園地廃止の問題から考える、“騒音トラブル”の当事者にならないための予防法

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騒音トラブルを予防するには、どうすればいい?(写真はイメージ)
目次
  • 音の公害には「騒音」と「煩音」の2つがある
  • 煩音に防音対策は逆効果!
  • 防音でなく、相手との関係づくりに注力を
  • 騒音による殺人事件は年間50〜60件も

 昨年10月、長野県が長野市内の青木島遊園地の廃止を決定した。遊園地とは称されているものの、スプリング遊具と鉄棒のほか目立った遊具もない、ごく普通の公園である。ところが廃園が報道されるやいなや、全国からの視線を集めることとなってしまった。

 原因は騒音トラブルだったという。同遊園地は児童センターや保育園等に囲まれており、長年にわたり、一部住民から「子どもたちの声がうるさい」との苦情が寄せられていた。存続を求める声も上がったが、同遊園地は借地で、さらには管理の担い手もいないことから県は4月末での廃止を決定。この決定が一部住民の声が公園を廃園に追い込んだように見え、日本中から注目されることになってしまったのだ。

音の公害には「騒音」と「煩音」の2つがある

音の公害には『騒音問題』と『煩音(はんおん)問題』がありますが、この問題は後者でしょう。自治体は騒音に対しての防音対策はしていたでしょうが、煩音対策はできていなかった。それが、廃園という声が出るまで問題をこじらせた根本の原因だったと思います

 こう語るのは、騒音問題ジャーナリストで騒音問題総合研究所代表の橋本典久さんだ。

騒音問題総合研究所代表の橋本典久さん 写真/本人提供

「煩音」とは40年以上にわたって騒音問題を研究してきた同代表が作った造語だというが、2つの違いを橋本代表はこう語る。

騒音は音が大きくてうるさく感じるものを言います。一方、煩音は、音はそれほど大きくないものの、相手との人間関係や心理状態によってうるさく感じてしまうもの。なぜ2つに分類したかというと、対策方法がまったく異なるからです。煩音対策の場合は、防音よりも人間関係の改善のほうが重要なのです」(橋本代表)

煩音に防音対策は逆効果!

「騒音」の場合、何よりも有効的なのは音を小さくする防音対策だ。植栽を設けたり、防音壁を建てるのがこれに当たる。一方「煩音」の場合、こうした対策はほとんど効果を発揮しない。それどころか逆効果になりかねないと、橋本代表は語るのだ。

騒音の苦情が出ると、言われたほうは費用をかけて騒音対策をします。例えば敷地の境に塀を立てるなどです。すると加害者側に“お金をかけて騒音対策をやらされた”という被害者意識が生まれます。さらには、“これだけ騒音対策をしてやったんだから満足しろよな!”という感情まで芽生えてしまう。

 一方、苦情を申し立てた被害者も、騒音対策で多少、音は小さくなってはいても相手への不快感は拭えていない。そこに、“してやった”と来られると、音がさらに大きく、不快に感じられてしまう。双方とも、感情がエスカレートしてしまうのです」(橋本代表)

 前述した青木島遊園地の問題について長野市が昨年12月28日に公表した『青木島遊園地の廃止を判断した経緯について』を見てみると、行政は植栽の追加や出入り口の変更、遊具の移設等、さまざまな「防音対策」を行っている。だが、苦情を申し立てた一部住民との関係改善、すなわち「煩音対策」を図った形跡は見られない。

音の公害の場合、それは騒音問題なのか、あるいは煩音問題なのかを見きわめ、煩音問題であったとしたら、やるべきことは相手との人間関係の改善なのです」(橋本代表)

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