好きな相手のタバコをねだる三島に衝撃! 実は完璧な恋愛依存体質女だった

 そのイイ女風“仮面”がよくできていただけに、第4話でタバコにまつわる過去のエピソードが描かれたシーンには心底ビックリした。三島は過去にも妻のいる人と付き合っており、しかもどっぷり恋に漬かっていた。

 好きな相手のタバコをねだる、かつての三島。「これがいいの。キスの味、思い出すから」と。「オイオイオイ~! 完璧な恋愛依存体質女じゃないかぁ!」っと、これまで三島に抱いていたイメージとのギャップも相まって、声に出してツッコんでしまった人は、私だけではないはずだ。

 おそらく彼女は、最初に私たちが彼女に描いたイメージどおり、本来自由に生きていきたい人だろう。でも同じく第4話、こと座流星群を一緒に見るために、みちを迎えに行こうとした陽一を前に、「行かないで……」と漏らしたのがいまの三島の本心。

 さらにコーヒーをこぼして陽一を止めたのは、わざとではなかったにせよ、潜在的な意識が身体を動かした結果に違いなかった。しかし結局、陽一の心はみちにあり、三島にも謝罪し、ふたりの関係は終わった。

 だが、三島には過去の不倫で残した傷が尾を引いていた。自分が負った傷ではなく、負わせた傷が。

第7話の名言は、自分かわいさから出た部分もあるのでは

 第7話では、三島から名言が出た。みちに裏切りを告白したと明かした陽一に放った言葉だ。「言えなくて苦しかったですか。言えてすっきりしました? 自分の心に刺さってた杭(くい)抜いて、代わりに奥さんにそれ刺しただけでしょ。それで奥さんいま血流してるんですね」。確かにそのとおり。ここだけ聞けば拍手したくなるほど。

 しかし、この裏には三島の自分かわいさが潜んでいることが、続く言葉からわかる。「奥さんに刺さったその杭、どうなるかわかります? 女は痛みが消えるまで黙って耐えるほどバカじゃないから。今度はそれ、不倫相手の女に突き刺すんですよ」と。

 意地悪な見方をすれば、自分に突き刺されることを恐れているから、奥さんに杭を刺すなと言っているとも取れるのである。