『アタック25』本選では“必勝法”が裏目に。『ミリオネア』では悔しいミスも

──『アタック25』に初めて出たときは、何か対策をしていましたか?

大学生のころ、クイズ仲間の矢野(クイズ作家の矢野了平)と一緒に番組を見ながら、手作りの25枚×4色、100枚のパネルを使って、アナログでパネル取りの練習ばかりしていました。まだネットはおろか、パソコンも珍しい時代でしたね。あと、とっておきの秘策を編み出したんですよ。司会の児玉(清)さんが(不正解を知らせる)ブザーの近くにいるときは、とにかく即答する。逆に、ブザーから少し離れた位置にいるときは、(解答ボタンを押してから)答えるまでに数秒、考える余裕があると」

──その必勝法は、気づかなかったですね……。

「実際に番組に出場した際、《脊椎動物の赤血球に多く含まれ~》という問題文の途中で、僕がバーン! と解答ボタンを押しました。児玉さんはブザーから離れていたので、ちょっと考えちゃったんです。“よし、ヘモグロビンだ! ん? でも、ひょっとしたらタコやイカの血液に含まれる『ヘモシアニン』に展開するかもしれない、いや、そんなわけない〜”などと、脳内で確認をしていたんです。その間、ものの1秒くらいなんですけれど、児玉さんの動きがあまりにも機敏で。スラッとした長い手がサッとブザーに伸びて。『ヘモグロビン』と答えるやいなや、不正解のブザーを押されてしまいました(笑)。策士、策に溺れましたね。

──日高さんが、実力を発揮できなかったと感じたクイズ番組はありましたか?

「ずっと失敗ばかりでしたね。いちばん失敗したのは、『クイズ$ミリオネア』('00年~'07年/フジテレビ系)です。『ミリオネア』はスタジオが想像以上に暗いのと、みのもんたさんの迫力もすごかった。そこで、サザンオールスターズの大ファンにもかかわらず、《シングル曲をリリース順に並べなさい》という僕にとってのサービス問題を落としてしまったんです……。得意分野だからこそ、慎重になりすぎてしまうこともありました

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 ついつい引き込まれてしまう、日高さんがハマったクイズの世界。次回は、『高校生クイズ』の全国大会に出場された際のエピソードに続きます!

(取材・文/池守りぜね)


【PROFILE】
日高大介(ひだか・だいすけ) ◎宮崎県生まれ、浜松市育ち。14歳から本格的にクイズを始め、高校在学中に『第14回全国高等学校クイズ選手権』で静岡県代表、大学在学中には『パネルクイズ・アタック25』『タイムショック21』優勝、『クイズ王最強決定戦』準優勝2回など。2006年にはクイズ作家活動を本格的に始動、『クイズ!ヘキサゴンⅡ』『全国一斉日本人テスト』『百識王』などにかかわる。2010年からは『お願い!ランキング』『笑っていいとも!』『行列のできる法律相談所』などのメディア出演を重ね、クイズ王/クイズ作家として500本以上のテレビやラジオに出演。現在は主に『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』などのクイズ番組やクイズ特番などに携わる。

『大人気クイズ作家が教える! 10秒雑学』(日高大介著/三笠書房刊) ※記事中の写真をクリックするとアマゾンの商品紹介ページにジャンプします

◎日高大介オフィシャルHP→https://hidakadaisuke23.fensi.plus/
◎ 日高大介Twitter→@hdkdisk