ハルは、桐姫を塔から連れ出す大泥棒・フリン?

「I’ll take you all(おまえごと全部いただく)」

 第1話で、ハルは桐姫に向けてこんなメッセージを残していました。ふと思ったんですけど、桐姫の置かれている状況って、ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』のラプンツェルに似ている部分がありませんか?

 ラプンツェルほど拘束されているわけではないけれど、ドラゴンバンクの創業者で、ビジネスをする上では、上司でもある父・黒龍一真(國村隼さん)に対する複雑な感情を抱えていると思うんです。

 今田美桜さんが公式サイトのインタビューで、桐姫について「勝手に自分のテリトリーを侵害されるのは大嫌いなタイプだと思っているので、父親に対しての敵対心もあるだろう、と感じる」と語っていましたが、自身が父の会社の役員である以上は、自分勝手な行動は慎まなければならない。

 ちなみに原作のマンガでは、桐姫がハルに「(小さいころバレエを)やらされてた」と寂しそうに訴える場面もあります。

“欲しいものはすべて手に入れてきた”一方で、“欲しくないものまで抱えなければならなかった”。だからこそ、本当にワガママに生きているハルには、憧れに近い感情を抱いているのかもしれません。

 また、桐姫が働く高層ビルの窓までシュルシュルっと降りて来て「I’ll take you all」と伝えたハルの姿が、ビルの中にとらわれたお姫様を助けに来た王子のように見えたんですよね。もしかしたら、ハルはラプンツェル(桐姫)を連れ出すフリン・ライダーだったりして? と思ってしまいます。