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【朝ドラ『らんまん』ここが気になる#21】宮澤エマ『おちょやん』以来の名演技! 「できる女」みえが管理職としてカッコよすぎる

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『らんまん』で寿恵子の叔母・笠崎みえを演じる宮澤エマ 撮影/北村史成
目次
  • 料亭の女将・みえはコミュニケーションの達人だった
  • 寿恵子に筋違いな嫉妬をする万太郎

 『らんまん』第21週、万太郎(神木隆之介)は東大植物学教室に助手として招かれることになった。徳永(田中哲司)の教授就任による新体制で、万太郎には15円の月給が支払われる。ほかにも槙野家の家計の変化があれこれ描かれた。流れをつくったのは、寿恵子(浜辺美波)の叔母・みえ(宮澤エマ)だ。

『らんまん』で寿恵子を演じる浜辺美波 撮影/近藤陽介

 みえは新橋の一流料亭「巳佐登」の女将。独身時代の寿恵子に、「鹿鳴館でダンスを習ってみないか」とすすめた後は出番がなく、久々に登場したらこれがすごくカッコいい“大人の女”だった。そのイケてるぶりを書く前に、少し寄り道。「久々に登場したら、カッコいい」宮澤さんってデジャヴだった。そう、朝ドラ『おちょやん』(2020年度後期)

 ヒロイン・千代(杉咲花)の継母・栗子役だった。幼い千代と弟の面倒を見ず、奉公に出せと夫をそそのかす。そんなヒールが一転、失意の日々を送る千代を救う。そして過去を詫びる。宮澤さんの演技力を知らしめた名場面だった。

 そんなわけで、借金に追いつめられた寿恵子が「巳佐登」を訪ねた瞬間から、みえのカッコよさが描かれる予想ができた。第一声こそ、「よくもおめおめと顔を出せたもんだね」だったが、すぐに「もっと早く来なさいよー」と寿恵子を抱き寄せる。そこから槙野家の家計問題に切り込んでいった。

 「よくおめおめと」は、もちろん鹿鳴館の話だ。みえの推薦から寿恵子は鹿鳴館でダンスを習い、元薩摩藩の実業家・高遠(伊礼彼方)に見染められ、妾というポジションを提示されたが断り、万太郎を選んだ。「鹿鳴館は玉の輿(こし)へのチャンス」という、みえの持論を裏切った形だが、過去の話は第一声でおしまい。みえは槙野家の現在地をどんどん明らかにしていく。

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