今期ラブストーリー2強のイケメン男子が熱い!!
だいたいの作品が、後半戦に突入した冬ドラマ。みなさんは、“沼”にハマったキャラクターはいますか? 私は、『星降る夜に』(テレビ朝日系)の柊一星(北村匠海さん)と『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)の海野音(永瀬廉さん)にどハマりしております。
そもそも、北川悦吏子さん作品に出演する男性キャラが大好きなので、ドラマが始まる前から、音にハマることは予想していたんです。クールでちょいと影がある青年とか、めっちゃタイプなやつやわ〜と。
だけど一星は、まっじ(マジ)で想定外でした。以前、連載でも触れましたが(『星降る夜に』から見る、パブリックイメージを覆す?! 巻き込まれ型キャラの「B面」を引き出す“大石静”作品の魅力)、大石静さん脚本の男性たちには、いろいろと沼ってきたんですよ。
でも、まさか私が、“破天荒な陽キャ男子”に沼るとは思ってもみなかった……。友人からも、「好きなタイプじゃないじゃん!」と驚かれております。
このふたりって、どう考えてもタイプが真逆ですよね。“陽”の一星と、“陰”の音って感じで。でも、実はふたりとも、心の奥底に深い孤独を抱えているのが共通点。
学生時代に両親を亡くした一星は、孤独になる怖さを知っているんです。だから、(仕事である)遺品整理をするときも、ついついお客さんにお節介を焼いてしまう。あのころの自分と同じ寂しさを抱える人が、少しでも減るように。
いつも、雪宮鈴(吉高由里子さん)に対してまっすぐに愛の言葉を伝えているのも、きっと“別れ”を経験したことがあるからだと思う。相手が死んでしまったら、もう二度と言葉は届かない。ちょっと前まで元気だった人と、二度と会えなくなってしまう可能性だってある。自分だって、何があるかはわからない。
だから、彼がことあるごとに「好き!」と言うのは、ただ愛情表現がうまいからだけじゃないんです。いつか必ず、会えなくなる日がくる。だから、“後悔をしないように”と、その時々の気持ちを、そのときに伝えている。
「好き!」と言われるたびに、鈴が「知ってる」「わかってる」と幸せそうに返すのも、めっちゃいいですよね。当たり前のように愛されるって、とても幸せなこと。駆け引きをしない彼だからこそ、鈴は安心して心を委ねることができるんだと思います。
一方の音は、裏切られるのが怖くて、最初から心を閉ざしているタイプ。誰かといる温かさを知ってしまったら、もう二度と孤独に戻ることができない。だったら、最初から孤独でいたほうがいいや。そんなふうに思って、生きてきたのではないでしょうか。
だけど、自分の心に土足で踏み込んでくる浅葱空豆(広瀬すずさん)と出会ったことで、少しずつ、少しずつ変わっていく。ちなみに、空豆も天真爛漫に見えて、実はいろいろな寂しさを乗り越えてきた女の子。
だから、音の孤独に寄り添うこともできる。空豆に影響を受けて、明るさを取り戻していく様子が、とても美しくて尊いんです。
筆者が選ぶ音 & 一星のNo.1胸キュンシーンは?
一星のベストオブキュン
「そこ!?」って感じかもしれないけれど、何度も巻き戻したのは第5話。仕事帰りの一星に、鈴がばったり遭遇した場面です。
「鈴んちまで送ってから、事務所戻るよ」と言われ、「わーい!」と両手をあげて大喜びする鈴。すると、一星はいきなり鈴の両手をおさえて、グイッとキス……!
ちゃんと目を開けて、鈴の驚いた表情をいたずらそうに見ているのも、しんどかったぁ(号泣)。「何? 急に」と聞かれて、「可愛いから」とほほ笑むところまで含めて、完璧でした。
音のベストオブキュン
第3話の「帰んなよ」もヤバかったけど、自然体なキュンが好きな私は、第6話の「行くわけねぇじゃん」にときめきが止まりませんでした。
音のデビューが近づき(楽曲制作を行うコンポーザーとしてユニットを組んでいる)、遠くに行ってしまうのでは? と不安を抱える空豆。そんな彼女の不安を払拭するように、わざわざ(ここ重要!)自然体な感じで、「行くわけねぇじゃん」と伝えたんです。
このときの音の声は、音史上いちばん優しかった……。確実に、遠くに行っちゃう人の顔しているところも含めて、最高でした。
さてさて、後半戦に突入して、さらに面白くなってきた『星降る夜に』 & 『夕暮れに、手をつなぐ』。あなたは、一星と音、どちらに惹かれますか?(「どっちも……!」という方、同志です)。
(文/菜本かな、編集/本間美帆)