国内外を問わず話題となり、ドラマ版から映画化まで続いた『美しい彼』シリーズをはじめ、現在放送中のドラマ『ホスト相続しちゃいました』に出演している八木勇征さん。
インタビュー前編では、先日発売した1st写真集について撮影秘話や見どころなどをお聞きしました。後編では、26歳になりたての今の気持ちやご自身が「美しい」と思うものについて、また「表現者」としてのこれからの目標などをたっぷりと語っていただきました!
誕生日は「お母さんに感謝する日」
──本日(取材日は5月6日)は八木さんの26歳のお誕生日ということで、改めておめでとうございます! 朝起きて、一番にどんなことを思いましたか?
日付が変わったとき、(FANTASTICSの)ボーカルの(中島)颯太と一緒にいたので「おめでとうございます」と言ってもらえました。あとは、グループのメンバー全員とマネージャーさん、今出演しているドラマ『ホスト相続しちゃいました』で共演している方からもメッセージをいただき、その幸せな思いのまま眠りについて、幸せなまま起きたら、寝ている間もメッセージがいっぱい届いていたんですよ! 誕生日だからって、その1日で大幅に何かが変わることはないんですけど、家族や友達、メンバーなどたくさんの人から「おめでとう」ってお祝いの言葉をいただくと、「こんなにいろんな人から愛してもらえているんだな」ということを再確認できる日だなって思えたし、「幸せだな」って朝から実感しました。
あとは「お母さんに感謝する日」ですね。ママがいないと僕は生まれていないから、誕生日は母親に一番感謝しなければいけない日だと思っています。なので、今朝はまずお母さんに「ありがとう」という思いを念じました。
――ではさっそくですが、26歳の抱負を聞かせてください。
これからも、人と人とのつながりや出会いを大切にしながら、みなさんに好きになってもらえるような魅力的な男になっていきたいなと思います。あとは、料理が上手になりたいですね。
経年変化したものに「今」出会えることの美しさ
――現在発売中の1st写真集『CONTACT』は、3人のカメラマンさんとタッグを組み「美しい場所」と「表現者としての八木」と、大きく2つのテーマに分かれています。前編の「美しい場所」を目指した旅にちなみ、八木さんが「美しい」と感じるものや人に何か共通しているところはありますか?
僕は場所って時間だと思っているんです。同じ場所でも時間がたてば変わるじゃないですか。見た目もそうだし、建物の触り心地とかすべてがちょっとずつ変わっていくと思うんですね。人も同じで、みんな最初は赤ちゃんだったのに、時間がたてば「こんなに大きくなってる!」みたいに、同じ人、 同じ場所だけど時間の流れでどんどん変化していて、その場所に立って写っている自分も、時間と並行した「今」だと思うんですよ。
そこに僕は「美しさ」を感じます。その場所でその瞬間にしかない、もう2度と同じものはないことってすごく美しいし、尊いものだと思うんです。例えば、今回の写真集の撮影で、僕を犬ぞりで運んでくれたシベリアン・ハスキーたちとの出会いや、触れ合ったときのぬくもりはその瞬間でしかないものですから。そういう貴重な瞬間をカメラマンの方に切り取ってもらって、こうして写真として残っていく。僕はそういったものにすごい魅力を感じています。
――経年変化してきたものに「今出会う瞬間」が、八木さんにとって「美しい」と感じることなのですね。
そうですね、きっとまた何年後かに同じ場所に行ったら、また何かが変わっているんだろうなって思うと、「あの時にしかなかった景色、表情、感情だったんだな」って思います。
演じる役のバックボーンを考えるのが好き
──写真集を拝見して、八木さんの表現者としてのますますの可能性を感じました。今回のような写真のほかにも、演技や歌、ダンスなどさまざまな「表現」をされていますが、表現をするうえで大切にされていることを教えてください。
映像作品の場合は、演じるその世界で、その役の人生を瞬間ごとに生きないといけないなと思っています。いろいろなシーンがありますが、その感情の起伏はとても大切にしてやっています。あとは、見えないところでも自分で考えながらやるようにしています。
例えば、僕に警察官の役が来てその台本を渡されたとしたら、その人のバックボーンや「この人は子どものころ何をしていて、何が好きで……」ということを考えるんです。そういうことって、しっかりと作品の中で描かれていないとわからないことじゃないですか。もし作品の中であまりそういうところに触れていなかったとしたら、自分で「今こういう風になっているけど、昔はこうだったんじゃないかな?」っていうことは、結構考えますね。
――写真集のインタビューでも、幼いころから「もし~だったら」や「例えば……」と想像するのが好きだったとおっしゃっていましたね。
警察官だったら、単純に「なんで警察官を目指したんだろう」って思うんですよ。あとは、その仕事を志したルーツも気になります。「過去に何か悲しいことがあって、2度と同じことを繰り返さないために自分は警察官を目指した」とか、1人の役によって本当にいろいろなパターンが無限にあると思うんです。そういうことを考えるだけでも楽しいですし、自分なりに演じる役のバックボーンをいくつか考えていれば、より深くそのキャラクターに入り込めると思うので、そういうところはとても大切にしています。
――では、これからの「表現者・八木勇征」が目指すところを教えてください。
目指すもので言うと、演じたことがない役がまだまだあるので、いろいろな役職や性格の人物を全部コンプリートできるようになりたいなというのは、自分の中での野望というか、目指すところではありますね。
(取材・文/根津香菜子、編集/福アニー、撮影/篠塚ようこ、ヘアメイク/大貫希代美(Luana)、スタイリスト/伊藤省吾 (sitor))
【Profile】
●八木勇征(やぎ・ゆうせい)
1997年5月6日生まれ、東京都出身。2017年「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~」で約3万名の応募者の中から選ばれ、ボーカルとしてFANTASTICSに加入。個人では俳優としても活躍し、主な出演作にドラマ『ばかやろうのキス』『沼る。港区女子高生』(ともに日本テレビ)、映画『HiGH&LOW THE WORST X』『劇場版 美しい彼~eternal~』などがあるほか、現在放送中のドラマ『ホスト相続しちゃいました』に出演中。FANTASTICSとしては、6、7月にアリーナライブ「FANTASTICS ARENA LIVE 2023 “HOP STEP JUMP”」が決定。
【Information】
●八木勇征1st写真集『CONTACT』絶賛発売中!
価格:特別限定版 2970円(税込)/通常版 2640円(税込)
撮影:田尾沙織、宮脇進、小田原リエ
仕様:B5判・並製・192ページ