2023年3月27日に1st写真集『Be Myself』を発売する俳優の金子隼也さん。子どものころからバラエティ番組出演やモデルとして活躍した後、大学進学のタイミングで一度、芸能活動を停止。
その後、再び芸能の世界へ舞い戻り、今年3月に大学を卒業。これから俳優一本で歩き出す金子さんにインタビューを敢行。写真集の撮影秘話から、23歳のいまの気持ちをたっぷりと語っていただきました。
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1st写真集『Be Myself』撮影では、冬の湖にダイブ!?
──いよいよ初の写真集『Be Myself』が発売になります。完成作品をご覧になってどんなことを思いましたか?
「初めて見たとき、率直に“あ! 僕の素の姿だ!”って思いました」
──本作のコンセプトや注目ポイントを教えてください。
「コンセプトは“男友達との旅”です。写真集の中でいちばん見てほしいのは衣装ですね。衣装選びはイメージしているものをお伝えして、スタイリストさんに用意していただいた中から選びました。
自分ひとりで選んでしまうと、私服に近くなって新鮮さがないかなと思ったので。“絶対にこれを着たい”っていうのを一着選んで、あとは希望するものを何着か提案して、スタッフさんから客観的な意見をもらいながら決めました。
なので普段、自分が選ばない色やデザインの服もたくさん着ているのでそこにも注目してほしいです」
──赤や紫などの、色鮮やかな洋服が差し込まれているのが印象的です。
「赤のパンツは“これは着たいです”って即答しました。私服でも赤をよく着るので、あれがいちばん私服に近くて、いちばんのお気に入りです。普段は紫や黄色の服は着ないので、撮影で着てるときはそわそわ……。
“似合わなかったらどうしよう”って思ってたんですけど、仕上がりを見たときに、“あ、こういう色も好きかも”っていう、新たな発見もあってそこも含めて楽しかったです」
プライベートでも通うほどのサウナ好き
──今回の撮影は2日間で冬の長野県で行われたそうですね。松本市や安曇野周辺を訪れてみていかがでしたか?
「冬の長野に行ったことはなかったので、“寒いのかな?”と思っていましたが、朝イチの移動時は寒かったものの、撮影中はまったくそんなこともなく。天気もよかったので、とてもキレイな景色の中で撮っていただきました」
──撮影でいちばんテンション上がった場所は?
「やっぱりサウナです! サウナはプライベートでも友達と行くほど好きです。撮影のいちばん初めがサウナだったんですけど、水風呂が……目の前の湖なんです。自然の中にあるサウナで撮影したのですが、本当に寒いので、外気浴だけで十分なくらい。
施設のオーナーさんに“冬に(湖に)入る人はいないよ”って言われたんですけど……(笑)。入ってみたら、すごく気持ちよくて。サウナで温まって、走って湖に飛び込む。非日常感があって楽しく撮影ができました」
──今回の撮影に向けて特別に努力したことは?
「体型づくりです。たぶん体重で言うと3キロぐらいしか痩せてないですけど、フェイスラインだけはきれいに出したかったので、好きなラーメンも控えて、あとはジムで走ったり、筋トレしたり。
いちばん大変だったのは食事です。昼はもやしだけを3袋ぐらい、一気に食べてました(笑)。一風堂のホットもやしのソースをつけたり、もやしナムルを作ったり。あとは揚げ物も断ちました。
パーソナルトレーナーをやってる友達がいるので、“痩せたい”って相談したら、“じゃあ、まずお酒控えて”って。ビールが好きだったんですけど、もちろんビールは飲まずに。お酒はわりと好きなのですが、我慢しました」
──すごいですね! 好きなお酒を断ってダイエットを決断、どのくらいの期間挑んだんですか?
「2か月ぐらいです。パーソナルトレーナーの友人に“ハイボールは2杯まで”って言われて、“じゃあ飲まない”ってお酒をやめて。その習慣がいまもまだ残っていて、お酒もあまり飲まなくなりました。
でも苦ではなくて、むしろ身体がどんどん変化していくのが楽しい。もともと運動が好きなので、1日15キロぐらい走ったこともありました」
──先ほどから出てくる数字がとにかくすごい(笑)。
「あはは。中でもちょっとキツかったのは、朝イチに起きてすぐに走ることですね。朝起きてすぐに走るとその日の代謝が上がるらしくて、健康にいいし痩せやすいと教えてもらって。それがいちばんキツかったです」
俳優としてさまざまな引き出しを増やした2022年
今春、大学を卒業し、俳優業に専念する金子さん。これまでの活動を振り返りながら、俳優・金子隼也さんを形づくっているものは──いまの心境を語っていただきました。
──2022年は『彼女、お借りします』(ABCテレビ)での、木部芳秋役が話題になりました。
「自分とは違う、いろいろなキャラクターを演じさせていただきました。それこそ、“カノ借り”(『彼女、お借りします』)のときの木部くんなんて、髪の毛を短く、オールバックにしてヒゲを生やして、派手な柄物の服を着て……。
そこも楽しかったですし、台本を初めて読んだとき、“え、こんなセリフ、放送的に言っていいのかな?”と、思ったりもしたんですけど。
もともと原作が漫画ということもあり、読者や視聴者の中に、すでに人物像がインプットされているのでそこは難しかったです。なのでアニメを見てしゃべり方などを研究して、その中に自分らしさも残しながら演じてみて、ちょっとホッとしています」
──木部くんのインパクトが強かったので、実際の金子さんとのギャップを感じてしまいます。
「それこそ、デビュー作の『ウルトラマン』が終わって、そのあとに映画に出させていただいたあとの、次のドラマが“カノ借り”だったので、自分の中では戸惑いもあって。
でも、むしろそこが新鮮で、“どんなキャラクターにできあがるんだろう”っていう、過程も楽しめました」
駆け抜けた2022年を経て、今年はさらに充実している
──今年に入って『ハマる男に蹴りたい女』(テレビ朝日系)、『パパとなっちゃんのお弁当』(日本テレビ系)とドラマ出演が続いています。それぞれ作風が大きく違いますね。
「“ハマ蹴り”は、かわいい後輩感を出せるようにっていうのを意識したのと、(関水)渚ちゃんが演じる、西島いつかを尊敬する役でしたが、渚ちゃんは事務所の先輩なんです。
僕は途中から現場に入ったんですけど、そのときからすごく優しく接してくださって、現場の雰囲気もすごくよかったので自然体でいられました。撮影の合間にも、いろんな話をしてくださったのもありがたくて、“あ、こういう先輩像を見習いたい”って思いました。
『パパとなっちゃんの弁当』は、台本をいただいたとき、役に好青年の印象を持ったのですが、衣装合わせに行ったらスタッフさんから衣装やメイクをいくつも提案していただいて、その中で少し“韓流メイク寄りの剣持くん”になり、また違った一面が出せたのかなと思っています」
──お話を伺って、物怖(ものお)じしたり不安に駆られたりするのではなく、何事も楽しんでいこう! という前のめりな姿勢を感じました。
「そうですね。一つひとつ新たな経験を積めることがすごくありがたいですし、それを吸収してもっと成長できるように頑張りたいという思いのほうが大きくて、今はすごく楽しいです」
(取材・文/柚月裕実、編集/本間美帆)
【PROFILE】
金子隼也(かねこ・しゅんや) ◎1999年生まれ、神奈川県出身。子どものころから『大!天才てれびくん』(Eテレ)への出演やモデルとして活躍した後、大学に進学。2021年放送『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』(テレビ東京系)でドラマデビュー。以降、2023年1月期放送ドラマ『ハマる男に蹴りたい女』(テレビ朝日系)、朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)内放送の朝ドラマ『パパとなっちゃんのお弁当』にも出演。3月27日に『金子隼也1st写真集 Be Myself』、『金子隼也カレンダー 2023.04-2024.03』が同時発売。Instagram→@shunya_kaneko Twitter→@shunya__kaneko