「君に、新しいプロジェクトのリーダーになってもらいたいんだ」
「業績不振の〇〇支店に転勤して、営業チームを立て直してほしい」
「新人たちの教育係を引き受けてくれないか?」
突然、そんなことを上司に言われたら、ちょっと尻込みしませんか?
人間の脳は、現状維持が大好き。急に新たなチャレンジが目の前に現れると、尻込みしてしまって、「やるか? やらないか?」で悩んでしまうものです。
そんなとき、「これを基準に考えれば、高い確率でいいほうに進む」という考え方をお伝えします。
尻込みしたときは、「警戒音」に注目する
例えば「君に、新しいプロジェクトのリーダーになってもらいたいんだ」と言われたとき。
「待ってました!」と思う人は別にして、「うわっ! 自分にできるだろうか?」って尻込みする人の頭のなかでは、「ウインウインウイン」と、「警戒音」が鳴っているはずです。
やるか? やらないか? で迷ったときは、この警戒音に注目してください。
実は、この警戒音には、大きく次の2種類があるのです。
警戒音2 → やるのは怖いけれど、なんとなくワクワクする。
相手からの言葉を聞いた瞬間、自分の頭の中で鳴り響いた警戒音は、はたして、警戒音1なのか、2なのか? それを見極めてください。
どちらかがわかったら、あとは簡単です。
警戒音1なら、やるのはやめておきましょう。あなたのこれまでの経験が、「この話に乗るな」って、知らせてくれているのです。
警戒音2なら、勇気を出してやってみましょう。あなたの中の「チャレンジしたい」「現状を変えたい」という思いが、「ワクワク」となって警戒音に勝とうとしています。ここが、勇気の出しどころです。
どうして、こんなことが言えるかというと、この「なんとなく」という感覚が、実は高い確率で「正解」だからなのです。
よく、ヤマ勘とか、第六感なんていいますが、これは「根拠のない予想」ではなく、脳がこれまでの人生で培ってきた経験を踏まえて、瞬間的に正しいと思われる最良の答えを導き出してくれているのです。
ですから、オイシイ話をもらったとき、「この話、儲(もう)かりそうだな」って考える反面、「なんとなく怪しい」って感じたら、それが正解。
自分には難しそうな仕事の依頼をもらったとき、「キツそうだな、難しそうだな」って考える反面、「なんとなく、挑戦したいな」っ感じたら、それが正解というわけです。