くまモンとファン、お互いに感謝し合えた1日に
さらに『ハッピーくまモン』や『くまモンもん』などの持ち歌ダンスメドレーも披露。くまモンのデビュー10周年を記念して作られた新曲『かモン!くまモン』では、あらかじめ「くまモンには内緒」でスマホのライト機能を使い、サビの部分でライトを舞台に向けるよう観客への誘導があった。
その部分がくると、みんながいっせいにくまモンに向けてライトを振る。少し慌てたようなくまモン、そのあと、ライトを浴びながらステージを走り回ってお辞儀、お辞儀……。ファンからささやかなサプライズをくまモンに送れるような、ありがたい配慮だった。
そしてステージの最後には、最近、あまり披露する機会がなかった『くまもとサプライズ!(くまモン体操)』。「“やっぱりイベントの締めは、この曲でないとね”というファンの声が反映されていたのがうれしい」と、あとでみんな口々に言っていた。熊本の魅力がたっぷりつまったこの曲、「よかった~」の歌詞に合わせて、くまモンが身体を90度も傾ける、なんともむぞらしい(かわいい)のポーズに、客席もノリノリになる。
「モンモンモン~、くーまモン♪」
手拍子も絶好調となったころ、上からひらひらとピンク色の何かが降ってくる。床に落ちた1枚を拾いあげてみると、なんと桜の花びら。そこに「いつも応援ありがとまと★」「みなさん、だいすきだモン」などのメッセージが、くまモンのサインとともに手書きで書かれている。どれだけの枚数を書いたのか……。ファンからの応援を心から喜んでいるくまモンの心情が伝わってくる。
コロナ禍での開催となり、いつものファン感より時間が短かった。衣装持ちならではの、くまモンのファッションショーもなかった。いつも来てくれる、地元・熊本のお友だちキャラの登場もなかった。
それでも……。
「涙腺崩壊した」というファンの声がやまない。ステージ終了後には目を潤ませた人々が興奮しながら、あるいはしみじみとくまモンについて語り合っているのを目撃。
「絵がかわいかった」
「最初のダンスのステップ、すごかったね」
「短い時間だったけど、内容は凝縮されていた」
「これがファン感。原点に戻った感じでうれしかった」
などの声が聞こえてきた。
こんなご時世なのに、手作り感たっぷりのファン感を開催してくれただけでうれしい。ファンの思いは、そこに尽きるのかもしれない。
(取材・文/亀山早苗)
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