「ぼっけかっちゃっけ」って!? 解読困難な方言の数々

──ビックリするほどわからなかった言葉ってありましたか?

加藤「青森の南部出身の引っ越し業者が、(荷物の運び出しのときに)“わの方に寄せてください”って言うんです。“わってなに?”って思ったら、『私』『自分』って意味だったんですよ

──一人称からして違うのですね!

加藤「それと、八戸出身の美容師さんが津軽弁で“ぼっけかっちゃけ”って言うんですけれど、“それって何?”って驚いて。“髪の毛を切ってください”って意味らしいんです。もうそれ、普段から使っていなかったら、絶対に理解できないレベルですよね……

──解読不可能ですね……。

加藤「そういう言葉になると、もう入り込む余地がない。耳が慣れていないですから、無理なんですよね。まねもできない」

──ほかにも驚いたエピソードはありますか?

尾田「博多では、誰かに何かをあげると言う意味で、“これ、やるわ”って言うんです。主人の実家が九州なんですけれど、プレゼントを、“やるわ”って言って渡すのが衝撃でした

入間川「私は“やるわ”って言われても、もう違和感がないですね」

尾田「あとビックリしたのが、“友だちからタッパーに何かを入れてもらったら、中身を入れて返すんだよ”って言われたこと。主人の実家のあたりや転勤先の山口では、何かいただいたら、そこに入れて返すのが習慣だったんです。それを関東の友達に言ったら驚かれました

──それは初めて聞きました。きれいにして返したら、逆にマナー知らずになってしまうのですね。方言や独自の文化は、旅行だけではわからない部分がありますよね。

入間川旅行だったら、“面白いこと聞いたよ〜”で済むのですが、転勤族は、その輪に入っていかないといけない。異なる文化のなかで生活しなくてはならないので、やはり大変。旅行とは、そこが大きく違うと思います」

──出張も含め、数日間ほど各地に行くのとは全然違いますよね。

 一同、うなづく。