はたして結果は!? くまモンの挑戦は続く
その日のうちに2次審査の結果が発表される。待機部屋に移動し、ほかの候補者とともに発表を待つくまモン。
机の上にあるプリント資料に「くまモン」とサインしたり、隣の候補者と顔を見合わせて不安な気持ちを共有しあったり。
「審査結果を発表します。番号を呼ばれたら、返事をして立ち上がってください」
司会者の言葉に、シーンとする会場。
……
………
…………
「1番」
……しばしの間。
「!? おろ、おろろ、ボ、ボク!? ボク、1番だモン!!」
手を上げて、ばっと立ち上がる。その拍子に、机がガタガタっと大きく動いた。
「はい、次。2番」
お隣の男の子も無事、通過。ふたりは顔を見合わせて笑顔。何かが通じている、友情が芽生えた瞬間だ。
続けて、全部で9人の合格者が発表された。番号を呼ばれた候補者たちだけが別室で「BEST150」に選ばれた証である“ヘキサゴンピース”をもらい、記念撮影が始まる。
撮影が続くなか、いつしかくまモンは“定位置”のセンターへ。どこにいても「センター」を確保してしまうのがくまモン「らしい」ところ。
「同期」となった9人に、すぐに結束が生まれる。
「これからも一緒にがんばるモン☆ ボクたち、仲間だモン!」
9人ひとりひとりと拳(こぶし)を交わし、爽やかにエールを送り合った。
応募総数15447人だった第35回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト。その中でBEST150に入ったくまモン。
「くまモン、おめでとう!」
くまモン隊から祝福され、くまモンもうれしそう。一時たりとも、もらったヘキサゴンピースを離そうとしない。
……と思いきや、なんだか悩んでいる様子のくまモン。
「どうしたの? くまモン」
「芸能事務所からいっぱいオファーが来たら、どうすればよかかモン? 海外のエージェントから来るかもしれないモン。さばききれるかモン?」
いや、まだそこまでいってませんから。これからが勝負ですから……。
「目指すなら映画俳優かモン? 共演者は誰がいいかモン・・・? やっぱり・・・」
うっとりしているくまモン。ステキな女優さんとの共演シーンを想像しているのだろうか。うーん、控室でドキドキしながら落ちつかなかったのは誰だっけ?
「ほら、くまモン。次のお仕事に行くよ!」
「おろ?」
「次の場所でみなさんが待ってるから」
「ばっ! そうだモン、みなさんにお礼をしないといけないモン!」
疲れ知らずのくまモン。
「これからもファイナリストを目指してがんばるモン。みなさん、応援よろしくま☆ エイエイモーン!」
次の仕事に向かい、元気よく走って行った。
(取材・文/亀山早苗)