中二病であることへの誇り。闇の中でも輝くゲーム
──来年には新作の発表も期待されていますが、林さんがゲームクリエイターとして表現していきたい“価値観”はありますか?
「うーん6時間くらい悩みたいところですが……(笑)。最近、自分の中でいちばん大切にしていきたいと思っているのは“誇り”ですね。自分が“誇り”を持てるものを作りたいし、作ろうと。そして、自分はどんなことに“誇り”を持てるのかを考えると、やっぱり“闇の中で輝くもの”なんですよね。面白いだけではない、誰かが生きたいと思えるもの」
――そんな“誇り”を持てる作品を、どういった人たちに遊んでもらいたいと考えているのでしょう。
「生きにくさを感じている人ですね。僕はひねくれた子どもだったから、世界がただただハッピーに進む物語はいけ好かなかったし、パリピみたいなやつが主人公だと気に入らなかった。社会から疎外感を感じ、生きにくいと思っている過去の自分のような人たちを、少しでも生きやすくしたい。楽になってほしいという気持ちが強くあります。
根っからの中二病なので、自分でも寒いなと思うんですけど……でも僕は中二病にも“誇り”を持って生きているので仕方ないですね(笑)」
――最後に、林さんにとってゲーム制作とは?
「唯一無二の子育て体験ですね。ゲーム制作って文化的な子作りだと考えていて。いろんなクリエイターたちのこだわりを詰め込みながら子どもを作り、世に生み落とす。そんな子どもをいろんな人に可愛がってもらうことは、何よりも得がたく尊いことだと感じています」
(取材・文/阿部裕華、編集/FM中西)
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