環境問題は未来の自分ごとだと知ってほしい

──日本では、気候変動に関する運動があまり盛り上がっていません。この現状についてどう思いますか?

「地域によって直面している課題はさまざまですから、ほかの地域についてコメントするのは難しいですね。

 運動も教育の一環であり、この問題がいかに深刻であるかを多くの人に知ってもらうためのもの。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書が数年おきに発表されますが、その内容について話し合うことも大切なことだと思います。しかし、最近出た報告書によると、気候変動を本当に緩和するためには今後、数年間しか猶予がない、というようなことが述べられています。ですから、もし多くの人が環境問題の深刻さを本当に認識していれば、これらの運動にもっと多くの人が参加するようになると思います

──若い人たちが参加するようになるためには、どうしたらいいと思いますか?

環境問題が自分たちの未来に関わることであり、すでに世界の特定の場所では気候変動の影響が起こっている、という事実に注目することだと思います。

 将来、自分が子どもを持つことが正しい選択だと思えるかどうか、ということです。気候変動の影響を受ける世界で、子どもが育つことを望む人はいませんよね」

──日本の若者に伝えたいことはありますか?

「私からのメッセージは、もし私の活動に少しでも目を向けてくださったのなら、あなたと同じように、この問題に関心を持つ人を見つけてください、ということ。そして、もしあなたが気候変動や、それがあなたの生活に及ぼす影響について心配しているのであれば、友人や家族、学校の友達に話してみてください。ひとりで抱え込まず、この問題について話し合ったり、一緒に行動を起こせる人を周りに見つけてください。なぜなら、私たちは、ひとりではこの問題を解決できないからです

ほんの少しでも自分で動いてみることで、未来が守れるかもしれません

(取材・文/たかまつなな)


【PROFILE】
たかまつなな ◎株式会社笑下村塾 代表取締役。'93年、神奈川県生まれ。時事YouTuberとして、政治や教育現場を中心に取材し、若者に社会問題をわかりやすく伝える。18歳選挙権をきっかけに、株式会社笑下村塾を設立し、出張授業「笑える!政治教育ショー」「笑って学ぶ SDGs」を全国の学校や企業、自治体に届ける。著書に『政治の絵本』(弘文堂)『お笑い芸人と学ぶ13歳からのSDGs』(くもん出版)がある。

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◇参考:環境省ホームページ:https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/