2028年に開業予定の「NAKANOサンプラザシティ」とは?
では、閉館後、中野サンプラザはどうなるのでしょうか? 今度は、中野区の中野駅周辺まちづくり課担当者の方に聞きました。
──建て替えに至った理由を教えてください。
「中野駅周辺では、平成24年に警察大学校の跡地にオフィスビル、大学、公園等が立地する『中野四季の都市(まち)』が街びらきし、現在は、中野駅西側南通路・橋上駅舎等の整備工事が行われています。また、駅周辺では複数の市街地再開発事業も進んでいます。
中野サンプラザや隣接する中野区役所は、竣工から半世紀近くをへて更新の時期を迎えており、こうした中野駅周辺のまちづくりの進展も踏まえ、中野サンプラザが立地する『中野駅新北口駅前エリア』で街区を再編し、新しい駅前広場や中野のシンボルとなる新たな拠点施設を整備することとなりました」
──新しい中野サンプラザは、どんな建物になりますか?
「中野サンプラザのDNAを継承した新たなシンボル拠点となる建物が計画されています。また、にぎわいを創出する複数の広場空間も整備される予定です」
──新しい中野サンプラザには、どんな施設が入りますか?
「最大収容7000人の多目的ホールのほか、オフィス、住宅、商業施設、ホテル、エリアマネジメント施設などが入る予定です」
──新しくできるホールは7000人収容とのことですが、どんなときに使用されることを想定されていますか?
「新しいホールは、民間施設として運営される予定ですが、中野サンプラザのDNAのひとつであるポピュラー音楽の公演をはじめ、中野ならではの特徴ある興行の実施も提案されています」
──サンプラザの建物は中野にとって“シンボル的な魅力”があると思うのですが、新しい建物もそうなり得る工夫は何かありますか?
「シンボルタワーの上部に、中野サンプラザの三角形を生かしたデザインなどが計画されています」
──中野区と中野サンプラザの関係は、建て替え後はどのように変わるのでしょうか?
「新しい拠点施設は、多目的ホールをはじめ、民間主体の建物となる予定ですが、中野区も、新しい拠点施設の一部を所有する予定です」
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ご回答いただいてわかったのですが、今後は、大半を民間会社が所有するのであれば、権利的なことを考えると、中野区民は要望を口に出しにくくなり、どんな施設になるのかは、所有する人たちにお任せするしかない形になってしまうでしょう。