いつかは、実力あるピン芸人を引っ張り上げられる存在に
──バラエティとドラマで活躍している小田さん。仕事を引き受けるうえで「ここまではできるけど、この先はできない」といったボーダーラインは設けていますか？
「基本はないですね。声をかけてもらえたら、できる限りはやりたいと思っています。まあ、閉所は嫌ですけど（笑）」
──つい先日の『水曜日のダウンタウン』（TBS）で、閉所恐怖症だと発覚していましたもんね。では、NGがあるとしたらそのくらい。
「あと、ポン酢を入れたスポイトを鼻の奥まで挿して、噴射させるっていう罰ゲームがあったんですけど、あれも2日間くらい苦しみ続けたんでNGにしました。だいぶピンポイントやからもうないでしょうけど（笑）。そのくらいですかね」
──どれも、一度はやってみて判断するんですね。
「そうですね。やってみて、“これは頑張ってどうにかなるもんじゃないな”と思ったら、次からはNGにする感じです」
──ドラマに関しては、今後役作りが必要な役も来るかもしれません。
「確かに、そうですよね。もしやらせていただけるんであれば、やってみたいです。どこまでできるかわかんないですけど、シリアス作品の悪役とかもいいですよね。ドラマに限らず、”どうなるんやろう？”と思う仕事はやらせてもらいたいです」
──新しい挑戦を楽しめるスタンスがすてきですね。
「新しい番組とか、初めての挑戦とか、結構楽しめるタイプですね、僕は。子どものころは飽き性で、もらったおもちゃも最初は楽しめるけど、しばらくしたら別のほうに興味が向いちゃう性格だったんです。それが、今もちょっとだけ残っているのかもしれないですね」
──新しい挑戦には、失敗もつきものです。先ほども「収録でめちゃくちゃなミスをするときもある」といっていましたが、恐くはありませんか？
「まあでも、根は明るいので忘れます。過ぎたことはどうしようもないし。後悔すればするほどマシになるんやったらいつまでも後悔し続けますけど、そうじゃないんで。“次の仕事でどうするか”しかないですよね」
──ストレスの逃し方がお上手ですね。
「あ、それはあると思います。エゴサーチをすると、あんまりよくないことが書かれていたりするんですけど、そこで落ち込むことはないですし。いいことだけ拾えるタイプですね」
──小田さんがテレビの世界で生き生きと立ち回れる理由がわかってきた気がします。「二の矢、三の矢はない」とのことでしたが、今後やってみたいことはありますか？
「レギュラー番組も欲しいですけど、あんまりMCタイプではないので、とにかくいろんな番組に出たいですね。初めて行く現場のどうなるかわからへんぐらいの感じが好きなんで、それがいろんな場所で味わえたら僕はいいかな」
──では、いつか叶（かな）えたい夢は？
「そりゃあ、ほんまの理想を言うなら、ダウンタウンさんとレギュラー番組をやりたいですよね。あとはピン芸人にスポットが当たるような番組もやりたいです。ホスト側に立って、いろんなピン芸人を紹介するような」
──もう中学生さんにおける、川島さんのような存在ですね。見つかるきっかけを作るというか。
「地上波でやるにしては現実的じゃないし、むちゃくちゃなことを言ってるとは思うんですけどね。配信でもいいから、いつかどこかでできたらうれしいです」
（取材・文／松本まゆげ、編集／本間美帆）
【PROFILE】おいでやす小田 1978年生まれ、京都府京都市出身。NSC大阪23期。'16年から5年連続で『R-1ぐらんぷり』決勝進出を果たした実力派ピン芸人。近年は俳優業も盛んで、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』や、『石子と羽男―そんなコトで訴えます？―』（TBS系）などに出演している。11月2日には、初のエッセイ『僕はどうしても捨てられない。』（ワニブックス）発売。さらに11月3日には、ルミネtheよしもとにて単独ライブを開催する。
YouTube→おいでやす小田とこがけんの[おいでやすこがチャンネル]、 Twitter→@oideyasuoda、Instagram→@oideyasuoda
《出演情報》
おいでやす小田ベストネタライブ「オーバースロー」
□日時
公演：2022年11月3日（木）19:00開場 19:30開演
オンライン配信：2022年11月3日（木）19:00開場 19:30配信開始 21:00配信終了
□会場
ルミネtheよしもと
□料金
前売：3000円
当日：3500円
オンライン配信チケット：1800円
