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【しょうゆ#1】ヨーグルトだけじゃない!しょうゆも“乳酸菌”で発酵させるんです!!

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蔵の中にある諸味タンク (c)ヤマサ醤油株式会社
目次
  • 大豆で作らないとJAS規格ではしょうゆと認められない 
  • 400年前の“こうじ菌”がいまも受け継がれている
  • “塩”を加えるのは、“こうじ菌”を殺すため
  • 強烈な匂いが染みついて、1日たっても取れない

“しょうゆ”は日本人の食生活に古くから根づいてきました。台所にしょうゆがない家はないと言ってもいいくらい私たちには不可欠な調味料の1つです。発酵の謎に迫るシリーズ第2弾(全2回)では、日本古来の調味料“しょうゆ”を取り上げます。ヤマサ醤油株式会社でしょうゆを研究している豊島快幸さん(醤油研究室)に、しょうゆの作り方を教えてもらいました。

大豆で作らないとJAS規格ではしょうゆと認められない 

──しょうゆの原料は大豆ですよね?

「はい。でも、大豆だけではなく、“小麦”と“塩”も使います。しょうゆの種類によって若干変わってきますが、“濃口しょうゆ”や“淡口しょうゆ”など、一般的なしょうゆは、大豆1に対し小麦も1の割合で作ります。しょうゆも発酵食品なので、大豆と小麦に“こうじ菌”“乳酸菌”“酵母”といった3種類の微生物を加え、それぞれの働きで発酵させていきます」

──大豆と小麦を均等に配合するとは思いませんでした。

「しょうゆはしょうゆ蔵の樽(タンク)で作られますが、温度や湿度、発酵にかける時間、あるいは材料の品種、菌類の種類や混ぜ方など、製法や条件がちょっと変わるだけで味や香りが変わってきます。しょうゆ作りには長ければ1年以上時間がかかります

──時間と手間がかかるんですね。では、もっとも一般的な“濃口しょうゆ”の作り方を教えてください。

「原料になる大豆は蒸して、小麦は炒(い)ります。そこに“こうじ菌”を加えて“こうじ”にします。大豆を蒸して小麦を炒るのは、こうじ菌が原料を分解しやすくするためです。生のままの大豆や小麦だと、こうじ菌が働きにくいので、原料を加熱して柔らかくします

──こうじ菌はどんな菌なのですか?

「カビの一種で、たくさんの酵素を出す生き物です。こうじ菌が出した酵素の力で、大豆のたんぱく質はアミノ酸になり、小麦のでんぷんはブドウ糖などの糖に分解されます。これが“発酵のスタート”です。アミノ酸はうま味、ブドウ糖は甘味になります

──たんぱく質とでんぷんでしょうゆが作られるのなら、大豆や小麦以外の材料でもしょうゆを作ることもできるわけですか?

「しょうゆのような調味料は世界各地にあります。秋田県の“しょっつる”やタイのナンプラーなどは魚のたんぱく質を使っているので“魚醤(ぎょしょう)”と言われます。大豆以外の原料を使っているしょうゆもありますが、JAS規格(日本農林規格)の定義では、しょうゆの原料は“大豆と麦、米等の穀類”と決められています。原材料に大豆を使っていないしょうゆは、厳密に言うと“しょうゆ”の定義から外れてしまうんですね」

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