愛子さまの誕生で母親としての思いを明らかに
ご結婚から8年後、待望の長女・愛子さまが誕生。以後、折にふれて雅子さまは母親から見た愛子さまの成長ぶり、そして一緒に子育てをされる天皇陛下への感謝を述べられています。
◎「生まれてきてありがとう」
2001(平成13)年12月1日の愛子さまご誕生から4か月後の記者会見で、雅子さまは母親となった喜びを素直に表しました。初めてご自分の胸元に連れてこられた愛子さまの姿に「生まれてきてありがとう、という気持ちでいっぱい」になったことを述懐。「生命の誕生、初めておなかの中に小さな生命が宿って、育まれて、そして時が満ちると持てるだけの力を持って誕生してくる、そして外の世界での営みを始めるということは、なんて神秘的で素晴らしいことなのか」と話すうちに感極まり、言葉に詰まる場面が印象に残ります。
◎「皇太子殿下にも「感謝状」を差し上げてもよろしいものでしょうか」
2018(平成30)年、ご結婚25年に際しての文書回答より。銀婚式の記念として天皇陛下は「感謝賞」「努力賞」と銀メダルを雅子さまに贈りたいと綴りました。雅子さまのお答えは「(天皇陛下が)いつも傍らで私を支えてくださいましたことに感謝の気持ちでいっぱいでございます」とのことで、「感謝状」がぴったりだと思われます。
◎「愛子には、これからも感謝と思いやりの気持ちを大切にしながら、さまざまな経験を積み重ね、心豊かに成長していってほしいと願っています」
現在21歳の愛子さまは学習院大学文学部の3年生。オンライン授業を受けながら日本文学の研究に取り組むほか、宮中祭祀(さいし)や新年祝賀の儀に出席するなど成人皇族の務めも果たしています。雅子さまは2018(平成30)年の誕生日に、当時高校2年生の愛子さまについて「この年齢での経験というものは、その後の人生にとっても貴重な財産になる」と母親としてのお考えを述べました。