蕎麦を究め、憧れのL'Arc〜en〜Cielに辿り着きたい
──バイオリニストになって、幼いころからの夢である「L'Arc〜en〜Cielのバックで演奏する」という夢には近づきましたか。
「それは、全然です(苦笑)。まだお会いできていないですね。ただ、CD購入の特典だったZoomでのオンライン飲み会に抽選で当選し、1分間だけhydeさんとお話しした経験があります。そのときは蕎麦職人の格好をして、朝からお蕎麦を打って、“実はバイオリンも弾くんです”ってhydeさんにアピールしました。覚えていてくださっているといいのですが」
──いつか蕎麦好きつながりで、バックでの演奏が実現するといいですね。長きにわたって心をとらえて離さないラルクの魅力はどこにあるのでしょう。
「ビジュアルがすごくカッコいいのはもちろん、楽曲の多彩さですね。暗い曲、明るい曲、さまざまな曲がある。演奏もいろんなテクニックを使っていて奥が深いです」
──「奥の深さ」なんですね。蕎麦の魅力と通じますね。お蕎麦屋さんでの演奏は今後も続くのでしょうか。
「続けたいです。ご応募いただいたのにまだ行けていないお店もたくさんあるんですよ。バイオリン講師の仕事や、他の演奏会とのスケジュールを調整しながら、今年も回っていきたいですね」
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L'Arc〜en〜Cielに憧れるあまり、アイドル時代を経て蕎麦に行きついたという類まれな運命を辿る、ゆさそばさん。「いつかラルクのバックで演奏したい」という夢を胸に秘め、今日も演奏と蕎麦打ちのスキルを磨きます。いつか彼らとの間に蕎麦の虹がかかることを祈るばかりです。
バイオリンを抱え、全国の蕎麦処をめぐる彼女。あなたの街の蕎麦屋や蕎麦イベントに現れるかもしれません。要チェックです。コロナ禍がおさまれば、さらに彼女の行動範囲は広がり、のど越しがいいサウンドを聴かせてくれることでしょう。まさに今、ゆさそばはREADY STEADY GO(準備万端)状態なのです。
(取材・文・撮影/吉村智樹)