仕事の楽しさを引き出した魔法の言葉は「どうせやるなら」

 会社員をしていると、上司から、いわゆる「雑務」を指示されることがあります。

「来客にお茶を出してくれ」

「この会議資料、コピーしといて」

「お客様へのダイレクトメールの住所入力、よろしく」

「この書類の山、全部、シュレッダーを頼むね」

 いくらでも、ありますね。

 私がまだ、会社で新人のころ、飲み会とか社内レクリエーションの幹事をやらされるのが億劫(おっくう)でした。

 自分の仕事があるのに、参加者の都合を聞いて日程を決めたり、全員の希望をとってお店やレクリエーションの内容を決めたり、案内のメールを出したり……。

 正直、「幹事は面倒くさい」って思っていました。

 でも、あるとき、こう考えたのです。

「どうせやるなら、楽しんでやろう!」

 この“どうせやるなら”が、魔法の言葉になりました。

 そのように考え方を変えて、“参加者にメチャクチャ楽しんでもらおう”と、ある意味、開き直って取り組んでみたら……。

 ウソのように「幹事」の仕事が楽しくなったのです。

 どんな雑務も、取り組み方次第で楽しくなります。そして、工夫次第で、自分にしかできない仕事に変えることもできるのです。

※出典:『ずるい仕事術』(佐久間宣行著 ダイヤモンド社)

(文/西沢泰生)