サウナで小さな達成感を味わい、メンタル・フィジカル不調を予防する

──おふたりは今日が「初めまして」ですか?

阿部 一度、食事をご一緒したことはあるんですが……あんまり深く話せなかったよね。

醍醐 うん。「二度目まして」なんですが、実質「初めまして」に近いよね。

阿部 僕は、虎汰朗がハクをやっていた舞台の『千と千尋の神隠し』を見に行ったよ。世界観に染まっていてカッコよかった! あの中で違和感なく板の上に立っているだけで、もう役者として素晴らしい存在感だなって。

醍醐 ありがとう。僕は友人の板垣瑞生から「とってもおもしろい人だった」って顕嵐くんの話を聞いていたこともあって、今日こうしてがっつりお話しすることができて改めて嬉しかったです。瑞生が出ていた『ツーアウトフルベース』で、顕嵐くん主演を務めたでしょ? その撮影エピソードをいろいろ聞いていて。

阿部 どんなこと聞いたんだろう(苦笑)。でも今日の顔合わせで、だいぶ距離が縮まった気がする。僕のほうが虎汰朗より年上だけど、速攻で「タメ語でいいよ」って言ったし。

醍醐 さっそくお言葉に甘えさせてもらってる(笑)。ビジュアル撮影のヘアメイクもふたり一緒の時間だったので、いろんな話ができたよね。

阿部 そうそう、敬語だと打ち解けにくいしね。改めてよろしく。

左から阿部顕嵐さん、醍醐虎汰朗さん 撮影/松嶋愛

──ちなみにおふたりは舞台に映像にライブとマルチな芸能活動を続けるにあたって、どのようにメンタル・フィジカルを整えていらっしゃるのでしょうか?

阿部 サウナですかね。行きすぎを自覚しています(笑)。

醍醐 マジで? 僕も超好きです! 今朝もサウナに行ってきましたよ。

阿部 最高じゃん! じゃあ今、整って眠いんじゃない?

醍醐 いや、大丈夫。リラックスモードではあるかも。

阿部 完璧な朝の過ごし方だわそれ。僕は港区の●●によく行く。

醍醐 いいね! ●●健康センターも好き。

阿部 爆風ロウリュが有名だよね。やばい、この現場が終わったら入りたくなってきた(笑)。

醍醐 今度どっか一緒に入りに行こうよ!

阿部 いいね、行こう行こう!

左から醍醐虎汰朗さん、阿部顕嵐さん 撮影/松嶋愛

──(サウナ情報の交換モード突入を制して)思わぬ共通項が見つかったところで、サウナの魅力を聞いてもいいですか?

阿部 疲れたときこそ、その魅力を発揮するのがサウナだと思っていて。自分にMな気質があるのかどうかわかりませんけど、「自分との戦い」を制した瞬間に達成感を覚えます。サウナに入る時間は当日の体調に合わせて決めるのがよいとされているんですが、僕はあえて「今日は●分耐久だ」と決めてその時間を過ぎるまで絶対に出ないことがあって。

醍醐 それ、身体にあんまりよくない入り方って言われてるよね。大丈夫なの?

阿部 知ってる。でもメンタルもフィジカルも満身創痍のときに、あえてやるの。そうすると小さな達成感があるでしょ? ささやかな成功体験を積んで自信に変えるんだよ。もちろんヤバそうになったら出るけどね。

醍醐 ちょっとわかる。サウナって自律神経が整うからね。コロナ禍に入って、どんなにポジティブな人でも落ち込むことがある。みんな人前で見せていないだけで、どこかで精神面に不調をきたしているんだな、ってことに直面して。でもサウナに定期的に入っておけば、本当にヤバいところまでメンタルが落ちないことが最近わかってきたの。

醍醐虎汰朗さん 撮影/松嶋愛

阿部 サウナの何がそうさせるんだろうね?

醍醐 僕には効果があったので一度調べたのね。そうしたら、身体の機能をコントロールする自律神経は日常生活を送るだけでは動かないらしくて。けどサウナ→水風呂→休憩のサイクルを数回経ることによって、自律神経を構成する「交感神経」と「副交感神経」のバランスが整う。これがメンタルにもいいみたい。

阿部 へぇ、そうなんだ!

醍醐 たしかに実際、サウナ好きに卑屈でネガティブな人っていないなって。少なくとも僕は出会ったことがない。

阿部 そうだね。どちらかといえば「大丈夫っしょ!」って大らかな人が多い気がする。

醍醐 でしょ? だから意識的に入るようにしているんだよね。ねぇ、どのサウナ入りに行く?

(取材・文/岡山朋代、編集/福アニー、スタイリスト/MASAYA(ADDICT_CASE)(醍醐)、ヘアメイク/中元美佳(醍醐)、荒木さき(ADDICT_CASE)(阿部))

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【Profile】
●醍醐虎汰朗(だいご・こたろう)
2000年、東京都生まれ。2019年に公開された新海誠監督の映画『天気の子』で主人公・森嶋帆高を演じ、第14回声優アワード新人男優賞を受賞。ほか、連続テレビ小説『舞いあがれ!』、映画『野球部に花束を』『カラダ探し』、舞台『弱虫ペダル』『ハイキュー!!』『千と千尋の神隠し』に出演するなど活躍の場を広げている。

●阿部顕嵐(あべ・あらん)
1997年、東京都生まれ。俳優としての活動を中心に、映画、ドラマ、舞台と幅広い作品に参加。代表作としては、主演を務めた映画『ツーアウトフルベース』が全国劇場公開し、主演ドラマ『さよならハイスクール』もHuluにて現在配信中。また、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stageや、『October Sky -遠い空の向こうに-』等の舞台作品にも多数出演している。7人組アーティスト7ORDERのボーカルとして音楽活動も全力で取り組む傍ら、自身の25歳の誕生日を記念して実施した25時間オリジナル配信プログラム「24+1」のプロデュースや、公式ファンクラブ「I OF THE STORM」の設立、オリジナルグッズの企画開発など、活動は多岐にわたる。