スピード勝負は周囲より速いだけでなく、「おすまし顔」がポイントだよね〜

 僕はそんな自慢できるようなことじゃないんだけど、日々現れる目の前の敵とは勝負をしているんだよね。例えば、僕は普通のママチャリに運動がてら乗っているんだけど、目の前に電動自転車が走っていると勝負しにいくね。すました顔で抜いていく。この「すました顔」がポイント。息を切らしながら立ちこぎで抜いてもスマートじゃないからね。なのに、電動自転車をママチャリで抜いてる途中の僕を、さらに大外から抜いていくスポーツタイプのチャリがいるからね。こっちは喜びに浸る暇もない。わざとそのタイミングを狙って抜いてるんじゃないかってくらい。まー悔しいね。横断歩道の赤が長いなと思ったら、押しボタン式で押してなかったくらい。

 横断歩道といえば、みんなもやったことあると思うんだけど、横断歩道で青になった瞬間のスタートダッシュ誰にも負けたくないんだよね。渋谷のスクランブル交差点でそういう人よく見かけるよね。赤信号が長くて下向いてたら、隣の人の足が動いたから、あわてて渡ろうとしたらまだ赤だったことも大いにあるけどね。隣の人のフェイントに引っかかった自分が悪いね。

 あと、駅のエスカレーターに乗らず、横の階段を上る派の僕は、ただじっと立って移動しているだけの人には負けたくない。階段の1歩目のときに同時にエスカレーターに乗った人をライバルと見立て、勝負を挑み、その人より早く上りきるのだ。対戦相手はそんな勝負をしているなんて思ってもいないだろう。それでいいのだ。こっちは口呼吸したいけど鼻呼吸でおすまし顔。それも含めバレていたら、店員さんだと思って話しかけたらお客さんだったくらい恥ずかしいけどね。