ファンが感じる「懐かしさ」にあるものとは
幼少期にそばにあったキャラクターに大人になって再会すると、懐かしさに包まれ、改めてそのかわいさにときめきます。これまでたくさんのキャラクターを生み出してきたサンリオは、この「懐かしさ」をどのように捉えているのでしょうか。
「『懐かしい』という感情は、サンリオではとても大切な感情だと捉えています。幼いころにキャラクターに出会い、大人になってから懐かしさとともに愛着が湧いたり、当時の気持ちが再燃したり。しかもそのキャラクターが、楽しかった思い出や大事な記憶にひもづいていると、懐かしさとともに大切な気持ちもリンクします」
ただこの懐かしいという感情があっても、キャラクターと再会しただけで終わってしまうこともあります。“好き”が再燃して長く気持ちが続くかどうかは、キャラクターが握っているのかもしれません。
「懐かしさとともに、今も色あせない時代に沿ったかわいさを持っていることは、キャラクターを生み出す企業として常に考えている部分です。懐かしさをフックにお客様が戻ってきていただけるかどうかは、非常に重要なこと。お客様が“キャラクターグッズを買ってみよう”“SNSをフォローしてみよう”という気持ちになるかは、再会したときにいかに『かわいい』と思えるかだと感じています」
「かわいい」と言っても、デザインがかわいいものもあれば、存在がかわいいものもある。グッとくるメッセージにかわいさを感じることもあり、本当にさまざまです。
「いろいろな『かわいい』があり、愛着の感じ方があります。私たちブランド育成課のメンバーは、お客様に楽しんでもらうためのキャラクター運営を大切に考えています。キャラクターとのタッチポイントや切り口を探しながら『はぴだんぶい』を育てています」
最後に、これからの『はぴだんぶい』についても教えていただきました。
「お客様とのコミュニケーションを取るためにはSNSは非常に相性がよく、今後もTwitterやTikTokのSNSに力を入れていきたいです。デビュー3周年を迎え、リアルイベントも少しずつ開催できるようになってきました。今年は6人それぞれのイベントも開催してみたいと思っています」
ユニットとして、個々のキャラクターとして、身近に感じられる『はぴだんぶい』。ちょっとハッピーにしてくれる彼らと一緒に、毎日を楽しんでみるのはいかがでしょう。
(取材・文/鈴木ゆう子)