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音楽

家入レオ「必死に頑張るうちに、どんどん暗闇の中を迷っているような感覚に」心の断捨離をしてたどり着いた“私がいれば大丈夫”の境地

SNSでの感想
今回お話をお伺いした家入レオさん 撮影/松島豊
目次
  • コンプレックスを抱えていた10代
  • 危機感の中で、迷いもがきながら見つけた光
  • ファンの存在が導いてくれた

 2023年2月15日、デビュー12年目の記念日に、ニューアルバム『Naked』をリリースしたアーティストの家入レオさん。“1日をご機嫌にする魔法”として、毎朝お気に入りのチョコレートを食べるなど、自分時間を大切に過ごしています。

(お気に入りのチョコレートの紹介や、毎朝チョコレートを食べて1日を始める理由は、インタビュー前編で詳しく紹介しています→記事:家入レオ、“周りのために頑張る人”に伝えたい自分をいたわる最高の方法「もっと自分を大事にしていいんだよ」

 新作『Naked』に収録される『かわいい人』の歌詞にもチョコレートが登場するなど、自ら手がける歌詞と日常は、切っても切り離せないようです。

 デビュー曲『サブリナ』のヒット以降、多忙な日々を過ごすうちに20代に入って間もなく“クオーターライフ・クライシス(※)”と呼ばれる幸福低迷期に陥ってしまったと言います。苦しい時期を経て、新作『Naked』では「包み隠さず、ありのままの自分をさらけ出せた」と打ち明けてくれました。

※20代後半から30代にかけて、同世代の人と自分を比べて落ち込んだり、人生や生き方について悩むことを指す。

家入レオさん 撮影/松島豊
◇   ◇   ◇

コンプレックスを抱えていた10代

「今回のアルバムに向けて歌詞を書いていて感じていたのは、“フィクションであり、ノンフィクションだな”ということ。今までは、歌詞を書くことで自分自身を発見したり、見つめ直したり。言葉を紡ぐことで、何気なく過ぎていく日々や気持ちを流さずにいられたというか。

 でも、今作は生活の中で、“これを歌詞にしてみたら面白そう”という、アイデアから創作すること自体を楽しめました。どの曲も、私自身の日常に起こったことをヒントに、“こういうアプローチの仕方もありかな?”と、振りきって遊ぶことができたのかもしれません。

 “曲を面白くする”という一点に集中できたことで、遊び心が芽生え、曲に深みや広がりが持たせられた気がします。

 17歳でデビューし、高校に通いながら音楽活動を続けていました。両立に精いっぱいで、“多くの10代が体験できることのほとんどを、経験できずに歳を重ねてしまった”というコンプレックスを、ずっと抱えていましたね。

”表現者として自分が発するものに、共感してもらえないんじゃないか……”という不安や悩みがどんどん深まっていったんです。”自分で作る音楽に自信が持てない……”20代前半は、そういう感情に支配されるようになっていきました。

 音楽で自分を開放していたはずが、周りの期待に応えようとして、ときに自分を抑え込むように必死に頑張るうちに、どんどん暗闇の中を迷っているような感覚になりました。そこから一筋の光が見えるような感覚が持てたのが、この『Naked』というアルバムなんです

家入レオさん 撮影/松島豊
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