高校生日本一に"なっちゃった"アタック25

クイズ法人カプリティオプロデュースのクイズイベントでMCを務める古川さん

──そこから高校で『アタック25』と『タイムショック21』の高校生大会で優勝するわけですよね。ということは中学でもクイズを続けていたんですか?

「いや、それが中学の3年間はすっかりクイズが頭から抜けていました。中学ではバスケ部に所属していて、生徒会にも入っていて、バンドもしていたんですよ。それで忙しくてクイズをやる時間もなかったんです」

──マンガの主人公みたいな中学生ですね(笑)。そこからどうやってクイズ全国1位の高校生になるんですか?

「もともと“高校でもバスケをするのかなぁ”ってぼんやり考えていたんですよね。でも地元・宮城県の僕が住む学区には行きたい進学校が仙台第一高等学校(以下、仙台一高)しかなくて、通うためには自転車で往復2時間かかるんですよ。これは通学だけで疲れるだろうからバスケは到底できないな、と(笑)。

 それで当時はマジックにもハマっていたので奇術部に入りたかったんですが、仙台一高にはなかったんです。だからもう“いちばん楽そうなところに入ろう”と。そんなときにクイズ愛好会があったんですよね。部でも同好会でもない、愛好会というのがラクそうだったので入会しました」

──最初はクイズ志望じゃなかったんですね(笑)。意外すぎました。

「そうなんです。それでクイズ愛好会に、幼少期に遊んでいた『アメリカ横断ウルトラクイズ』のボードゲームがあったんですよ。僕はその早押し機に慣れてるじゃないですか。だから1年生から大活躍したんです」

──おぉ、ここで幼少期の経験がつながるわけですか!

「そうです。それで先輩から“『アタック25』の高校生大会出なよ”と。中学のバスケ部ではあまり活躍していなかったので、認められたのがすごくうれしかったんですよね。それで本格的にクイズの勉強をしてみよう、と思いました

──なるほど。居場所ができる、というか。ここでもクイズで周りとつながれたんですね。ちなみに当時はどんな勉強をしていたんですか?

一つひとつの問題に対して“基礎を押さえたうえで応用も覚える”という感覚を身につけていましたね。

 たとえば“韓国の首都はどこでしょう”という問題が出たら“ソウル”だけを覚えるのではなく、韓国くらいの知名度の国の首都を全部暗記しておく、という感じです。こういった学習法で“文豪と作品名”など、ほかの分野も勉強していきました」

──なるほど。クイズ好きの方はそういった学習をしているのか……。それで、実際にアタック25の高校生大会に出場して優勝するのがすごい……。

僕は正直、当時“日本一になっちゃった”という感覚だったんですよね