オカリナ流、仕事と推し活の両立スタイル

――では、オカリナさんの“推し活”というと、原作やアニメを見たり、グッズを買ったり。

「はい。アニメは基本的に録画ですけどね。でもこの前、どうしてもリアタイ(リアルタイムで見たい)したい回があったんです。スケジュールもちょうど行けそうだったから“このまま何も入れないでください”って、マネージャーさんにお願いしておきました。

 結局、新たに仕事が入ったんですけど、“リアタイできるように○時までには帰らせてください”と念押しして。当日は無事間に合ったので、お風呂に入ってから見ました」

――わざわざお風呂に。

身体をキレイにしてから見たかったので。あと、仕事の合間に入ったゲームセンターで、プライズ(クレーンゲームなどでとれる景品のこと)のフィギュアを手に入れたこともあります。手持ちがなかったから、ゆいPに借りつつ。

 しかも、粘っているうちに次の仕事の入り時間が迫っていたから、ゆいPに電話をしてもらって遅らせてもらったんですよ。“あと少しで手に入るのに! 今この場を去ったらダメだ!”って思って。見たら欲しくなるから、あえて近づかないこともあるくらいです

オカリナさん 撮影/佐藤靖彦

――熱心に推しているのが伝わってきます。それだけオカリナさんにとって必要な作品なのだと思いますが、ヒロアカに限らず“推すときのポリシー”はありますか?

やっぱり、(推しが)“恥ずかしい”と思うような人にはなりたくないです。それに、“役に立ちたい”という気持ちも、かなり強いと思います。だから、できるのであれば“私がもっと面白ければよかったのに”とは思います。

“『M-1グランプリ』で結果を残せるような人だったら、もっといいのにな”って。そういう人が好きな作品って、単純に興味が湧くし“きっと面白いんだろうな”って思わせる、説得力もあるじゃないですか」

――そうすることで、より多くの人に好きなものが広まりますよね。

「そうなんです。それが理想ですね。“お金を払っているんだから、すでに貢献してるじゃん”と言われることもありますけど、私はそうは思わないです。もらってばっかりなんで、こっちは。もっとできることがあればいいのに

――では、それも踏まえて、今後オカリナさんが成しとげたいことを教えてください。

やっぱり、面白い人が“面白い”“好き”って言ったほうが、影響力って高いので。そういう人になりたいですね。

 あと、好きなものを淡々と語れるようになりたいです。前にヒロアカ関連のお仕事をやらせてもらったことがあるんですけど、好きだからものすごく早口でたくさんしゃべっちゃうんです。

“それじゃあ、伝わらないよな”って、常々思っているんですよ。“間をあけてちゃんとしゃべれれば、同じ内容でもちゃんと伝わるのに!”って。そこは早くできるようになりたいですね」

オカリナさん 撮影/佐藤靖彦
オカリナさん 撮影/佐藤靖彦
オカリナさん 撮影/佐藤靖彦

(取材・文/松本まゆげ、編集/本間美帆)


【PROFILE】

オカリナ 1984年生まれ、宮崎県出身。NSC(吉本総合芸能学院)東京15期。看護師を経て、2009年にNSC東京校入学。同年に同期のゆいPとお笑いコンビ「おかずクラブ」を結成。2019年には『女芸人No.1決定戦 THE W』のファイナリストとなった。現在は、コンビで『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)など数多くのバラエティ番組に出演。個人としては、実写ドラマ『天才バカボン』の主演経験も。