俳優としてさまざまな引き出しを増やした2022年

 今春、大学を卒業し、俳優業に専念する金子さん。これまでの活動を振り返りながら、俳優・金子隼也さんを形づくっているものは──いまの心境を語っていただきました。

──2022年は『彼女、お借りします』(ABCテレビ)での、木部芳秋役が話題になりました。

「自分とは違う、いろいろなキャラクターを演じさせていただきました。それこそ、“カノ借り”(『彼女、お借りします』)のときの木部くんなんて、髪の毛を短く、オールバックにしてヒゲを生やして、派手な柄物の服を着て……。

 そこも楽しかったですし、台本を初めて読んだとき、“え、こんなセリフ、放送的に言っていいのかな?”と、思ったりもしたんですけど。

 もともと原作が漫画ということもあり、読者や視聴者の中に、すでに人物像がインプットされているのでそこは難しかったです。なのでアニメを見てしゃべり方などを研究して、その中に自分らしさも残しながら演じてみて、ちょっとホッとしています」

──木部くんのインパクトが強かったので、実際の金子さんとのギャップを感じてしまいます。

「それこそ、デビュー作の『ウルトラマン』が終わって、そのあとに映画に出させていただいたあとの、次のドラマが“カノ借り”だったので、自分の中では戸惑いもあって。

 でも、むしろそこが新鮮で、“どんなキャラクターにできあがるんだろう”っていう、過程も楽しめました」