バックパック旅をエンジョイし、'22年は仕事でバルカ ン半島へ
──ファッションの聖地でモデルとして活躍し、俳優としても国際派。プライベートでも旅好きで、世界中を旅しているイメージですが、行きたい国がまだあるんですね(笑)。
「60か国くらいしか行っていないので、まだまだ(笑)。プライ
──今後も年1回、バックパック旅行を続けたいですか?
「可能であれば続けます。世界には美しい風景がたくさんあり、美
──仕事でもよく海外に行っているイメージがあります。
「そうですね、'22年はリム・カーワイ監督の作品でバルカン半島のセルビア・ボスニア・マケドニア・モンテネグロを回ってロードムービーを撮影しました」
海外の監督はディスカッションが積極的。映画祭で出会いの輪が広がることも
──作品も人とのかかわりも、国際的な行動がポリシーでしょうか?
「単純に好きなんです。そしてexperimental、つまり、実験的なことがすごく好きですね。自分の想像を超える経験ができますから。最近でいうとフィリピンのブリランテ・メンドーサ監督、インドのアンシュル・チョウハン監督、マレーシアのリム・カーワイ監督といった海外出身の監督たちの作品に出演してきましたが、国の違いを感じたり、ときには文化的な衝突があったりします。その中で監督と俳優という関係だけではなく、友人としての関係も築くことができ、つながりを感じます」
──俳優・尚玄ならではの強みですね。文化の違いから、想像もつかない何かが生まれる。例えばどんなことが日本と違いますか?
「日本も海外も、それぞれいいところはあります。大ざっぱにまとめると、僕がご一緒した海外の監督は、圧倒的にコミュニケーションを取ってくれました。物語や役をよりよくするためにディスカッションもたくさんしました。クリエイティブな場面では、ディスカッションは絶対に必要だと思うんです。“僕はこう思うけど、あなたはどう思う?”と、ケンカにならない程度に意見を言い合う。そこから新しいアイデアが生まれるので、僕は好きなんですよ。能動的に積極的に、自分のアイデアを伝えていきたいと思っています。日本人はたぶん、討論するなどのディスカッション面が弱いのでしょうね」
──海外作品に出演したり外国人監督や関係者に出会ったり。どんなアプローチをしていますか?
「僕がかかわっているのは商業的メインストリーム作品というより、映画祭に出品されるタイプが多く、数々の映画祭に出席する中でご縁に恵まれることがたびたびあります。映画祭は才能ある監督との出会いの場ですし、準備中の作品情報が耳に入ってきたりします」