話題のWEBライターは稼げるのか!?

──最近ネットなどで「WEBライターで、簡単に月収何十万稼げる」といううたい文句の記事をよく見かけますが……。

あれね、詐欺、詐欺!

吉田:あははは。

──つい、コツを教えてもらおうかな……って思ってしまうのですが。

:わけがわからないところに閉じ込められて、営業電話をかけさせられるよ(笑)。簡単に何十万も稼げる、そんないい仕事あるわけないでしょ。

吉田ライターで稼げるとか幻想だよね。

:大人なんだから! そういうのにもう騙されちゃダメだよ!

──おふたりの言葉で目が覚めました。

吉田実際、「プロインタビュアー養成セミナー」みたいなものもあるんですよ。でも、そもそもプロインタビュアーっていう肩書をデッチ上げたのはボクだし、そんなものを認定する資格がその組織にあるわけないんですよ。勝手にプロインタビュアーをかたっている人が、ビジネスで始めているんですよ。

──吉田さんは教えたりしたいと思われないのですか。

吉田:ないない。でもターザン山本(ベースボール・マガジン社『週刊プロレス』元編集長)の「一揆塾」に呼ばれて一度だけ講師をしたことがある。

:何を教えたの?

吉田:ターザンが教えたことがいかに間違っていたか。

一同:(笑)。

吉田:ターザンは非常識であれみたいなわかりやすくインパクトあることを言うんですよ。でも、むしろターザンみたいな存在を反面教師にして、地道にやるしかないって感じで。ボクは、普通のことしか言えないですよ。例えば、同じくらいのレベルの人が2人いた場合、どう考えたってちゃんと締切を守って、ちゃんと連絡取れるほうを選びます。リリーさんくらいの圧倒的な才能があれば、電話に出なくても大丈夫だけれど。そうじゃない場合はちゃんとするしかないんですよ。

──掟さんは以前、フムニューのインタビューで「人柄はよくしておいたほうがいい。優しいだけで価値がある」とおっしゃっていました!

ほら! 今話したこととつながった! 優しい人のほうに仕事が来るんですよ。

撮影時も息ぴったりのおふたり 撮影/山田智絵

人脈作りは無駄なこと。無益な人ほど面白い

──よく「人は見た目が大事」と言われています。失礼な話ですが、お二人のファッションは……。

:うぬぬ! それは私たちを見た目で判断しているな! こんなサンバイザーをかぶっている大人がまともなことを言うわけないって。ルッキズムですよ、これは!

吉田ボクらはあらかじめ見た目でハードルを上げておくから、「意外と腰が低い」とか、「優しい」って書かれたりしますから。落差ビジネスなんですよ(笑)。

──ビジネスといえば、よく「人脈づくり」が大事と言われていますが……。

人脈づくりって、すごくよくない言葉だと思うね!(きっぱり)

吉田:人脈って人として見ていないってことだからね~。

:それってその人と付き合うと利益があるから近づくとか、そういうことでしょ。俺は、基本、無益な人が好きですから。だって(自分にとって)利益がない人のほうが面白いですからね。

──それはおふたりの活動や、交友関係を見ていてわかります。

:人を脈として見るようになっちゃおしまいでしょ。人脈を求めて、お金を払ってオンラインサロンとかに入るのがいちばん無駄ですよね。お金で信頼や友人関係が手に入るわけないんだから。

──掟さんは、アイドルのファンとも仲がいいですよね。

:オタクはみんなどこか偏ってて素敵でね。どちらかというと、尊敬できる人より尊敬できない人のほうが好きなんで。間違っている人の思考回路のほうが、魅力的だったりするし。

吉田ボクと掟さんで大きく違うのは、ファンとかアイドルオタクの人との距離。掟さんはみんなに優しいけれど、ボクはちょっと距離があるんですよ。掟さんは「人脈的価値」がまったくない人たちと、全力で遊べる人だから。

だって、アイドルとか自分の好きなものを共有できているだけで素晴らしいことだからね。

──豪さんや掟さんのイベントに伺ったことがあるのですが、ファンは発言に理解力がありますよね。ぱっと見、男性が多いような……。

:うっわ、俺を男受けしているだけの気持ち悪い人にしようとしている! 全然そんなことないのに!

吉田:掟さんは女性ファンがいるからね。

:こう見えてもミュージシャンですよ? 出てきただけで「キャー、素敵!」って湧いてる薄っぺらい女性ファンで客席がごった返している……ことを激しく希望しています。

吉田:ははは。