セブン銀行、イオン銀行、楽天銀行、auじぶん銀行、大和ネクスト銀行のユニークな支店名

「娘が4月から大学生になったので、仕送りをしてあげようと思い銀行口座を聞いたら、“ペイペイ銀行のふくろう支店よ。よろしくね”と言うんです。ペイペイ? ふくろう? 森の中にでも住んでるのかと思いました」

 ウケない親父ギャグを飛ばした山形県に住む父親(50歳)と同じように、子どもたちから銀行口座名を聞いて戸惑う親が多いという。

 親世代にとって、銀行の支店名は口座を開設した地域に由来するのが当たり前だった。どうして「ふくろう支店」という店舗が存在するのだろうか。

「それはインターネット銀行だからです」と全国新聞経済部記者。

「今の若者は24時間手続きができる利便性などからインターネット銀行を使っています。ネット銀行は一般の銀行と違い実店舗を持ちません。しかし振込などでも使えますから便宜上、支店を持たなくてはなりません。もちろん支店はネット上にあります。そのため『東京駅前支店』など具体的な地域名をつけることができないので、ふくろう支店となったわけです」(前出・記者)。

 この支店名には、各インターネット銀行で特徴がある。セブン銀行は「マーガレット支店」「フリージア支店」「パンジー支店」など花の名前が支店名になっていて、口座開設をした月により決まるそうだ。

 イオン銀行は「ガーネット支店」「アメシスト支店」「ダイヤモンド支店」など宝石の支店名になっている。こちらは口座開設者の誕生月で決まるという。

 さらに楽天銀行は「ロック支店」「ジャズ支店」「サンバ支店」など音楽ジャンルの名前がついている。楽天銀行は支店名がランダムに付与されるので選ぶことができないそうだ。

 auじぶん銀行は「あか支店」「だいだい支店」「きいろ支店」など色の名前。自由に選ぶことはできないという。

 他にも、大和ネクスト銀行は「エビス支店」「ダイコク支店」「ビシャモン支店」など七福神の名前をつけている。

 もちろん、一般銀行の実店舗からネット銀行のユニーク名前を持つ支店に振込などはできるのでご安心を。

(取材・文/伊藤進司)