20代から30代で変化したこと。今は好きな人しか残らなくなった
──芸歴10年の間に、20代から30代へと歳を重ねたイワクラさん。ご自身の中で変化したことはありますか?
「昔は仕事の場でキャッキャしているのは、よくないと思っていたのですが、“今はそういう交流の中から生まれる話もあるから、無理に楽屋で硬くいる必要はないな”と思うようになりました」
──それはなぜでしょう?
「パーパーのあいなぷぅの影響が大きいですね。あいなぷぅって、めっちゃアホなんですよ。楽屋に来るとき“ヤッホー!”って言って入ってくるし、一緒にしゃべってても普通ではありえないようなことを話していることもあって。
例えば、以前『有吉の壁』(日本テレビ系)で、ウェディングドレスの小道具を使うことがあったのですが、私のウェディングドレスが白色で、あいなぷぅが青色だったんですね。そのときに“それ、着たい!”ってずっと言ってきて。
最初は冗談だと思ったのですが、ずっと言っていて。“あ、本当に着たくて言っているんだ”と思ったことがあります。そういう素直さを見て、ガチガチじゃなくてもいいかなって思えたんです」
──なるほど。すごく楽しそうに仕事できているんですね。
「それから、20代のころは周りの目をすごく気にしていたなと思います。本当はかわいいものが大好きだし、ネイルも好きなのですが、“キャピキャピしたことを言うな”とか“めっちゃ女やん”って言われないように、そういう部分を出さないようにしていました」
──そうだったんですね。
「でも、そういうこと言ってくる人って、おもしろくないんですよ。私がおもしろいと思っている人は、そんなことを言わない。
それに気づいてからは、できるだけ素の自分でいこうと決めました。
コンプレックスに対してもそう。昔は暗い自分や、しゃべるのが苦手な部分を直そうと思っていたんですけど、芸人の世界に入ってから、いろんな人がいることに気づいて。“私みたいに暗い人がいてもいいんだ”と、思うようになりました。そう思うようになってからは、気が楽になりましたね」
──そういう経験をする方は多い気がします。今まさに悩んでいる人には、なんて声をかけますか?
「結局、そういうことを言ってくる人がいたとしても、その人の価値観でしかなくて。だから、言わせておけばいいと思います。そういう人は何かにつけて、小言を言ってきますからね。
それから“この人とは価値観が合わないな”と思ったら、スッと距離を取るのが大切。そしたら、一緒にいて楽しい人、好きな人しか残らなくなって、今すごく楽しいんです。自分は間違ってなかったんだなと思えます」