各局制作陣の結束が、テレビドラマをさらに面白くする

──感謝の言葉が! 横のつながりも強いんですね。

「あります。ライバルでもあるし、仲間でもあります。僕はよく他局のプロデューサーとごはんを食べたりしますよ。監督で言うと、塚原あゆ子さん(TBSスパークルエンタテインメント)(※2)と仲いいです。一緒にできたら最高だよね、っていつも話をしていて。塚原・村瀬コンビ見たくないですか?」

※2:プロデューサー、演出家。映画監督も務める。手がけた作品に『最愛』『MIU404』(ともにTBS系)などがある。

──見たいです! どんなものになるんだろう。どの局で放送されますか!?

あはは、間を取って日テレでやるとかどうですか(笑)? 最近はおかげさまで、こういう年齢になったこともあるんでしょうけど、各局の若いプロデューサーさんで、“村瀬さんに会ってみたい”って言ってくれる人もけっこういて。

 それがもう、すっごく楽しいんです。僕が偉そうに説教するとかじゃなくて、むしろ僕がみんなから話を聞かせてもらっています」

──刺激をもらえる。

「刺激をもらうなんて、そんな偉そうなことじゃなくて、単に“みんな、どうやってあんな面白いもの作ってるの?”っていうのを、僕が若い人たちから聞いて、習っています」

──若い方たちの感性に触れて、何か違いは感じましたか?

ドラマプロデューサーって、結局は個人商店なんですよ。それは、フジテレビに限ったことではないんですけど、例えば、僕のドラマはあくまでも僕のドラマであって、フジテレビのドラマがみんな僕みたいな作り方をしているわけではない。

 職種が一緒なだけで、やり方はプロデューサーの数だけ違う。それは若手も同じ。そもそも“若手”ってくくっちゃダメで、局によっても違うし、同じ局でも人によって違う。あくまで個人なんです」

「集大成、まだでした」silentで得たものを次回作につなぐ!

──詳しくは言えないかれもしれませんが、村瀬さんが今後作成してみたいドラマは?

「はい、実はもう次回作の準備を始めています。僕はTwitterをやっているんですけど、先日“企画書がついにできたー!”ってツイートしたら、それを見た上司に“企画書できたんだってな”って(笑)。それこそ今朝ですよ。6時ぐらいまでかかってそれをさらに直して、さっき初めて上司に出したら高評価でした。

 時期はまだ言えないですけど、『いつ恋』(『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』フジテレビ系)で得た体感を『silent』に生かしたように、『silent』で感じた自分の体感や経験を生かしたものにしたいと思っています。

『silent』でさんざん“これが集大成です!”って言ってたんですけど、集大成、まだでした(笑)

──ちなみに、キャスティングは決定しているんですか?

「まさに、いま、出てほしい人たちを口説いているところです。出来あがった企画書を、上司にも見せてないのに、主要キャストの事務所に持っていって、“一緒にやりましょう!!”って言って回って。あとで上司に“すいません、もうキャスティング始めてます”って報告したら、“いいよ〜、面白そうじゃん”って。寛大な上司たちに恵まれて、いい感じに放し飼いにしてもらっています(笑)」

『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)は放映から7年以上たつ今でも、Twitterのフォロワー数は増え続け10万人を超えるほどに