東京と大阪、史上初のオールラウンダーを目指して

──東京進出は考えていますか?

大国:まだ芸歴7年目で、賞レースで優勝したことがないしテレビで引っ張りだこでもない。加えて今は関西の賞レースの出場資格もあります(※お笑いの賞レースは芸歴制限のあるものが多い)。まずは1歩1歩進んで長く売れたいし、1人でも多くの人に愛されたい。だから今は、私たちのフィールドである大阪で頑張りたいです。

萌々:お互いにすぐに東京とは思ってないよな。

大国:そう。賞レースで優勝して実力を認めてもらってから初めて東京に行って、より多くの人に知ってもらう。東京はいろいろな発信ができるし、そこから私たちの可能性が増えることもあるはずだとは思っています。

萌々頑張って東京でも大阪でも活躍したい。ほんまはめっちゃ大阪におりたいんで、大阪おっても東京の仕事もバンバンもらえる芸人になりたいですね。

大国史上初のオールラウンダーやな。

育ってきた環境も年齢も個性も異なる爛々だが、同じ目標に向かっている。大国さんの笑顔やときおり放つ冗談からも、等身大の漫才師像が感じられた 撮影/門川裕子

──劇場の出番も限られているし、芸人が一度、東京に進出したら大阪に戻るのは難しいと言われています。まさに新たな世界線ですね。ちなみに、憧れの人はいますか?

萌々トムとジェリーです。

大国浜崎あゆみさんです。

──予想外……!

萌々トムとジェリーってフリとボケが完璧なんですよ。音がなくても面白い。あの2人ってケンカしていてもほほえましいし、爛々もそれを目指せたらいいな。

大国:萌々ちゃんは芸歴3年目になってから、私がすすめてようやくM-1を見たんですよ。

萌々:吉本に入ってからは憧れの芸人さんができたらいいなと思いました。でも実際に先輩にお会いすると「学ばせていただきます」という感覚になりました。テレビで見て憧れていた芸人さんも、自分が漫才師になった瞬間、尊敬という概念に変わりましたね。

「憧れの人と今は漫才で戦っていかないといけない」と熱く語る萌々さんは、自作の“売れる為のノート”を持ち歩いている 撮影/門川裕子

大国:私の憧れの浜崎あゆみさんは、見た目はキラキラした可愛いギャル系の歌手ですよね。ところが歌詞を見ると孤独を感じるんです。まるで私たちの気持ちを代弁してくれているような……人としてリスペクトしています。