2001年3月23日、新宿・東京厚生年金会館大ホール──。

 ボレロのドラムが鳴り響き、ムービングライトの照射がステージを舞う中、派手なイントロとともにステージ中央に設置されたスロープの上から秀樹さんが登場する。

 衣装は純白のロングコート。秀樹さんお気に入りのAラインのシルエットが、長身のスタイルを際立たせる

 1曲目は『若き獅子たち』(作詞・阿久悠/作曲・三木たかし)。

  《太陽に向かい 歩いているかぎり 影を踏むことはない そう信じて生きている》

 ミドルテンポのバラードに乗って、スケールの大きな世界観を卓越した表現力で歌い上げる。のっけから声がしっかり出ていて、甘さも、セクシーさも。要所要所で効かせるビブラートは完璧にコントロールされていて心憎いほど。

 本人も手応えを感じたのだろう、歌い終わると満足げな表情を浮かべて顎に手をやり、短くそろえられたヒゲをなでてみせた。

2001年3月23日 撮影/高梨俊浩

「用意はいいかなッ?」客席に呼びかけて、2曲目からスタンドアップ!

 《やめろと言われても》ヒデキ!! でおなじみの『激しい恋』など初期のヒット曲で会場をヒートアップさせつつも、アクションには大人の余裕がただよっている。

 衣装はコートを脱いで黒革のジャケットとパンツになったと思ったら、4曲目の『情熱の嵐』で早々にジャケットを脱いでぶんぶん振り回す。そのまま放り投げると、上半身は白いTシャツ1枚という飾らないスタイルに。

 そこからはアンコールまで衣装替えをせず、ずっとTシャツと革パンで歌っていくのだが、そのシンプルさが実に潔い。

2001年3月23日 撮影/高梨俊浩