沖縄生まれの自分でも新たな発見がある。「沖縄の自然力を見せつける番組に」

──ドラマチックな出会いがありますし、なかなか見られない沖縄の風景が映し出される、楽しい番組です。

「ウソだろ〜と思えるような、仕込んだんじゃないかと疑われそうな出会いもあるんですよ。ただ歩くだけの番組ですが、続けさせてもらえたらありがたいと思っています。今後は北に向かうのでどんどん自然が増え、海で釣りをしてみようとか食堂に入ろうとか、もっと自由に行動すると思います。沖縄は広いと実感しているものの、ときどき知り合いに会うと、“やっぱり狭かった”と思い直すことも(笑)。

 みなさんに伝えたいのは、沖縄の人間である僕らでも、ここで新たな発見をしているということ。例えば、きれいな海に行きたいなら読谷村(よみたんそん。沖縄中部に属する村)よりも北側、と思っていましたが灯台下暗し。(南部寄りの)那覇市や浦添市にもきれいなスポットがあったんです。特に浦添の海岸沿いにはダイバーが潜るようなサンゴ礁スポットがある、めちゃくちゃきれいな海が広がっていました。“沖縄は市街地の海からこんなにもハイレベルなの!?”と驚く視聴者がいるでしょうし、沖縄の自然力を見せつけていける番組になっていくはずです。

 それから、基地がある嘉手納町は海沿いを歩くことができませんが、過ぎると楽園が……! 天竺(てんじく)へ続くかのような道がずっと伸びているんです。その先でどんな道を歩いて進むのか、どのような景色に巡り合えるのか、想像もつきませんけどね」

美しく広がる海を目にして思わず笑顔に 撮影/小橋川恵里奈
ゴリさんの旅はまだまだ続きます! 撮影/小橋川恵里奈

──視聴者側としては、突然行き止まりになるなど、想定外のアクシデントも楽しいです。暑い時期は大変でしょうが、ウチナーンチュ(沖縄の人)でも見る価値があるので、10年かけても本島一周してください!

「暑いのは好きなので平気です。“ダラダラ歩くだけの番組を見る人はいない”と言われ、不安なままスタートした番組ですが、楽しんでいただけるとうれしいです。一緒に歩いているのは、本番中は声を出してはいけないという習慣で生きてきたスタッフたちなので、番組スタート当初は無言が続きました。でも徐々に慣れて、今は居酒屋にいるようにしゃべっています(笑)。僕はプライベートでは、話すより聞く側。情報をインプットするのが好きなんです。みんなの話を聞きながら、“この話はトークで使える、映画の脚本に生かせそう”と自分の引き出しに入れ、栄養にしているんですよ

“聞く側”としてアイデアをためているゴリさん、今後のトークからも目が離せません! 撮影/小橋川恵里奈

 故郷・沖縄に恩を返したい思いが、行動につながっているゴリさん。沖縄県民に喜びを与えながら、他県の方への発信を続けます。インタビュー第2弾では、ゴリさん自身の内面により迫ります。「ゴリエちゃん」についても聞いてみましたよ!

(取材・文/饒波貴子、撮影/小橋川恵里奈、撮影協力/HAMBURGER CAFE & BAR BEACHBOYS


【PROFILE】
ゴリ ◎お笑いタレント、俳優、映画監督。1972年5月22日生まれ、沖縄県出身。A型。1995年、川田広樹とともにお笑いコンビ『ガレッジセール』を結成。コンビでの活躍に加え、「ゴリエ」としても人気を博す。マルチな才能を発揮し、2006年には映画監督として『第8回ショートショートフィルムフェスティバル』話題賞を受賞。2009年には初の長編映画『南の島のフリムン』の監督・脚本を担当し、「沖縄国際映画祭」に出品された。また、本名の照屋年之名義で監督を務めた映画「洗骨」で、現役のお笑い芸人としては北野武以来となる「日本映画監督協会新人賞」を受賞。現在も各方面で活動しつつ、テレビ番組『ガレッジセール・ゴリのおきなわフチ歩き』(琉球放送)や『ぽかぽか』(フジテレビ系)に出演中。

<ガレッジセール・ゴリの『おきなわフチ歩き』>

ゴリと番組スタッフがノープランでひたすら沖縄の『フチ』を歩く! 知られていない地元の魅力を発見しながら沖縄本島一周を目指す、地元密着型の旅番組です。

◎琉球放送(RBC):毎週日曜日25時25分〜
◎BSよしもと:毎週金曜日24時00分〜


番組公式Twitter→@fuchi_okinawa
ゴリ公式Twitter→@Teruyatoshiyuki
ゴリ公式YouTube「ゴリ★オキナワ」→https://www.youtube.com/@gori_okinawa