令和のトレンディ!? 『真夏のシンデレラ』の本当の楽しみ方
“今期、いちばん実況が盛り上がるドラマ”と言っても過言ではない『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)。
すぐにキスしようとするし、仕事よりも恋愛を優先してまわりに迷惑をかけるし、くさいセリフも盛りだくさん。かつてのトレンディドラマをほうふつとさせるようなシーンの数々に、「おいおい!」とツッコミを入れながらも、本能のままに恋をしている登場人物たちがなんだか眩(まぶ)しく見えてきました。
そんな『真夏のシンデレラ』と対極にある作品といえば、2018年放送のドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ系)。
同作に登場する主要キャラは、頭でっかちな人が多く、理性で恋をしていました。特に、主人公の深海晶(新垣結衣さん)は、“自分がどうしたいか”よりも、“周りにどう思われるか”を気にしながら生きていた。彼女が言った「バカになれたら楽なのにね」というセリフは、いまだに印象に残っています。
本当はみんな、バカになりたいのかもしれません。好きなもので頭の中をいっぱいにして、好きなことだけを考えて生きていたい。でも、現実はそうはいきません。だから、晶みたいに自分を押し殺して生きている主人公が共感を呼ぶんですよね。
1991年放送のドラマ『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)だって、令和のいま初めて放送されていたら、ここまでのヒット作になっていなかったかもしれない。「完治、セックスしよ!」なんて明るく言ってのけるヒロイン、最近は全然いないし。だからこそ、『真夏のシンデレラ』は1周回って新しく感じるのかもしれません。
ツッコみどころ満載のトンデモ展開の数々
ヒロインの蒼井夏海(森七菜さん)は奥手なほうだけど、そのほかの人物がかな〜り破天荒。夏海に思いを寄せる水島健人(間宮祥太朗さん)は、大雨が降っただけで彼女の安否を心配して、大事なプレゼンをすっぽかしちゃうし、夏海の親友・小椋理沙(仁村紗和さん)は、流されるままに早川宗佑(水上恒司さん)とワンナイトしちゃう。
山内守(白濱亜嵐さん)は、友人が横で寝ているにもかかわらず、滝川愛梨(吉川愛さん)に「キスしてもいい?」なんて言い出すし!
そして、いちばんあかん男こと牧野匠(神尾楓珠さん)は、本当に意味がわからない! 夏海のことを「女として見れない」とフッた後に、キスをするってなに? このドラマ、“最初のキスは最悪じゃなきゃいけない”決まりがあるんですか?(理沙と宗佑の人工呼吸キスも、わりと意味不明だった)。
私は序盤、匠を推そうと思っていたんですよ。明るいし、優しいし、なによりビジュアルがいい! しかも、幼なじみという設定もいい! でも、匠という男は、神尾楓珠のビジュアルを持ってしても最悪に映ってしまう。
なんだかもう、夏海のお相手は健人一択だと思いませんか? ただLINEを聞き出すだけで、プロジェクションマッピングのサプライズをしてきた健人は、告白するときにはどんな演出を用意してくれるんだろう……。フラッシュモブとか用意しちゃって、夏海にドン引きされる健人が見たい(絶対にかわいい)!
注目! 『真夏のシンデレラ』今後の展開・大胆予想!
さてさて、そんなベタ展開が逆に沼にハマる『真夏のシンデレラ』。ここで、3人の女性陣が結ばれるお相手を予想していきたいと思います!
◆夏海:匠は最低だとわかりながらも、沼に落ちてしまう。だけど、匠はずっと思いを寄せてきた長谷川佳奈(桜井ユキさん)のことが忘れられない。それに気づいた夏海が自ら身を引いた隙に、健人が乱入。
◆愛梨:今のところ守といい感じだけど、最終的に結ばれるのは佐々木修(萩原利久さん)。今まで友人に怒られた経験がない修が、真っすぐにぶつかってきた愛梨と恋に落ちる。プリンセス願望が強めな愛梨は、「まぁ、あんたお金持ちだしいっか。付き合ってあげる」と言いそう。
◆理沙:宗佑が、理沙の元夫・村田翔平(森崎ウィンさん)に「俺が、理沙のことも息子のことも守っていきます」と宣戦布告。地元で宗佑とともに、息子の春樹(石塚陸翔さん)を育てていく。
こんな感じでしょうか。みなさんの予想も聞かせてください! そして、この夏は一緒に『真夏のシンデレラ』を全力で楽しんでいきましょ〜!
(文/菜本かな、編集/本間美帆)