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「やわやわと生きる」日本料理家の鈴木登紀子さんが伝え遺した食の和作法

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90歳を過ぎても活躍した鈴木登紀子さん 写真/工藤雅夫
目次
  • 【1】お箸と器
  • 【2】食べる順序
  • 【3】旬のもの
  • 【4】米とぎ
  • 【5】天盛りと吸い口
  • 【6】漬物
  • 【7】おだし
  • 【8】おひたし
  • 【9】あえもの
  • 【10】布巾(ふきん)
  • 【11】包丁・まな板
  • 【12】台所

 料理研究家の草分けとして、NHK『きょうの料理』などで活躍された鈴木登紀子さん。2020年12月、96歳で逝去されてから一周忌を迎えようとしています。「和食には日本人として忘れてはいけない“心”があると思うの」と語っていた“登紀子ばぁば”。その一部をご紹介します。

「365日、三度三度のお食事をていねいに作っていくことは大変なこと。きちんと手をかける料理と、手をかけられないときの料理、両方あっていいのよ。毎日頑張らなくてもいいけれど、家族においしいものを食べてもらいたいと思ったそのときは、心をこめて料理をしてね」と語っていた登紀子ばぁば。

「こうしなければ」と決めつけることなく「やわやわ(ゆるやかに)」と生きる。忙しい現代の女性たちへ温かなメッセージを送り続けた。

【1】お箸と器

美しい箸づかい、きれいな食事スタイルは一生の財産。「いただきます」のあとに手に取るのは箸ではなく器。「口を食べ物のほうに運ぶのではなく、食器を手に持ち、食べ物を口に。持つときは片手を添えて見た目よく。いただき方が残念だとせっかくの料理も台無し。

「お箸と器」 ※写真はイメージ

【2】食べる順序

今の人たちが案外知らないのが「和食には順序がある」ということ。あえもの、お椀、煮物、焼き物。間に刺身が入ったり、焼き物の代わりに揚げ物とすることも。そしてご飯と香の物、止め椀となり、お茶でさっぱりとしてごちそうさまに。心得ておくと料理の楽しみ方がちがってくるし、来客時や外食時に役立つ。

「食べる順序」 ※写真はイメージ

【3】旬のもの

芽吹きの春にはふきやうど、菜の花に筍(たけのこ)。夏にはなす、かぼちゃ、きゅうりなどの夏野菜。秋はきのこなど実りの秋。冬は身体を温める根菜。新鮮でおいしくて安い、四季折々の野菜や魚介類をできるだけ選ぶこと。季節ごとにおいしいものをいただけるのは日本人としての幸せ。

「旬のもの」 ※写真はイメージ

【4】米とぎ

日本が誇る豊かな水田で育てられたお米をおいしく炊くことはとても大切。米とぎには必ず冷たい水を使うこと。くみ置いた水を入れて大きく混ぜて水を流し、「1、2、3」とワルツのリズムでよい音を立ててとぐ。決して湯でといだり、泡立て器で混ぜてはならない。

「米とぎ」 ※写真はイメージ

【5】天盛りと吸い口

目で味わい、食べて味わい、香りを楽しむのが和食。料理の格を上げるものとして欠かせない「天盛り」は、あえものや煮物の仕上げにのせる木の芽や柚子の皮など。「吸い口」は吸い物の椀に添える青じそや一味唐辛子など。季節感や香りが味のアクセントに。

「天盛りと吸い口」 ※写真はイメージ
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