思い込み#3:お菓子が好きでやめられません。「1個だけ」「ちょっとだけ」がどうしても守れないんです

→おやつはやめなくてよし! そのかわり食べ方を変えよう。量を工夫すれば無理なく減らせる!

イラスト/高柳浩太郎

 甘いものが「悪」なのではなく、食べすぎが「悪」。量を減らせば本当は食べても太りません。ただし、糖質の塊の菓子パンを食事がわりに食べるのはダメ。

食べたいものはガマンしない。そのかわりちょっとだけ

 スイーツ好きな人にとって、いちばん苦しいのが「甘いもの断ち」だと思います。ダイエット中は、甘いものを食べてはいけない。多くの人はそう思っているかもしれませんが、大きな誤解です。もちろん好きなだけ食べたら太りますから、太らない食べ方を覚える。こちらの考え方にシフトしたほうが、ストレスがたまらずリバウンドしないんです。

 まず覚えるべきは、量のコントロール。僕が実践しているのは「チロルチョコ作戦」です。ダイエット中に甘いものが食べたくなったら、チロルチョコしか買わない。板チョコだと一気に食べてしまうけど、チロルチョコなら小さくて包装を取るにも時間がかかるし、大人が10個買うのは恥ずかしいですから(笑)。少ない量で満たされればいいので、チョコに限らず個包装タイプを選ぶことがポイントです(大容量袋はダメ)。

 ポテトチップスとチョコだったらどっちが太らない? 糖質とカロリーはどっちを気にしたらいい? こういった質問も多いですが、正解は「自分が食べたいもの」です。

 チョコレートだったら、甘いホワイトチョコよりはカカオ70%以上のハイカカオのほうが太りにくいし、カロリーよりは糖質を気にしたほうが血糖値の急上昇を抑える効果があります。でも、そういうメソッドは、じつは体重にさほど影響しません。太るかどうかは、中身より量で決まるからです。

 甘いものが食べたくなるのはストレス解消の意味も大きいので、気持ちも大切。たとえばケーキが食べたいとき、低糖のナッツを食べたとします。でもケーキが食べたいという気持ちは結局満たされていないから、あとで大きなしっぺ返しをくらってしまう。ケーキを食べたいときは、ヘタな代替えなんてせずに食べたほうがいい。胃袋じゃなく、心を満たしてあげることが大事です。

まとめ
甘いもの断ちはしなくていい
できるだけ少ない量で満足する工夫を
迷ったらそのとき食べたいものを最優先にする

思い込み#4:カフェインをとるとやせますか? コーヒーが好きなので飲むだけでやせたらうれしいな〜

→コーヒーのクロロゲン酸にやせ効果あり。緑茶のカテキンを加えた「緑茶コーヒー」がおすすめ!

イラスト/高柳浩太郎

 緑茶とコーヒー、同時に飲むことで緑茶のカテキンがカフェインの覚醒作用を緩和し、副交感神経を優位に。リラックス効果を高めながら、脂肪燃焼効果アップ。

1日3杯飲むだけ。「緑茶コーヒー」なら超ズボラでも結果が出る!

 今から7年前、糖尿病内科の勤務医だった僕は、毎日のように患者さんにダイエットの必要性を説いていました。しかし、どれだけ理論的に正しい話をしても、実践してもらうのは難しい。誰でも簡単にできる方法はないかと考えた結果、目をつけたのが「緑茶」と「コーヒー」でした。

 当時、健康効果のエビデンスが揃ってきており、緑茶に含まれるカテキン、コーヒーポリフェノールに含まれるクロロゲン酸に脂肪燃焼効果があることがわかっていました。さらにカテキンのエピガロカテキンガレートという成分は、血糖値上昇の乱高下を防ぐ効果も期待できる。ただ、緑茶とコーヒーのどちらがダイエットに向くかはわかりませんでした。

 ならばいっそ、2つを混ぜた「緑茶コーヒー」にすれば、より高いダイエット効果が生まれるのではないか!?

 そう信じた僕は、自分自身を実験台にして毎日飲んでみることにしました。コーヒーはブラック。緑茶はカテキンが多い煎茶を、1:1の割合で混ぜるだけです。

【1】1日3杯 【2】朝、体重をはかる。 ルールはこの2つだけ。これを10か月ほど続けてみると、90キロを超えていた体重が、まさかの60キロ台にダウン。食事をする時間も、運動する時間もとれない激務のなか、飲むだけで25キロものダイエットに成功したのです。

 さっそく100人以上の患者さんにもすすめてみたところ、なんと平均1か月マイナス6.2キロ。驚異的な結果となりました。

「緑茶コーヒー」はとにかく簡単で、ダイエットに向き合うつらさをほとんど感じません。

 緑茶のほか、紅茶やほうじ茶、プーアール茶で試しても同様の効果が出たので、アレンジもしやすい。さらに研究を重ね、食物繊維が豊富な「おからパウダー」を混ぜてもよいことがわかりました。

 ノンカロリーで絶対に太る心配もない緑茶コーヒー、試す価値ありです!

まとめ
◎緑茶とコーヒーは合わせてとるとやせ効果が高い
◎緑茶とコーヒーを1:1で混ぜるだけ
◎飲むのは1日3回。毎朝体重をはかるのがルール