30代で28億円のビルを購入。「今の若い子は夢がない」
──今もまた新しい世代からセーラーズが支持されていますよね。
「最近、FANTASTICS from EXILE TRIBEのテレビ番組に出たんですが、出演を決めたのも、若い子たちにセーラーズを知ってもらえるきっかけになると思ったから。いちばん若い子とは50歳近く違ったけど、面白がって話を聞いてくれました。でも、商品を“可愛い、可愛い”って言ってくれました。ただ、オーバーサイズ気味のものをブカブカに着ていて、昔とは着方が違うなと思いましたね」
──今の若い世代をどう思いますか?
「夢がなさすぎる。元気がないというよりも、夢が。昔は例えば“ちょっと無理してでも、いい車を買って家を買いたい”とか、そういう野望があったけれど、今は全然ないみたいなんですよ。若い子に、“なんでマンションや車を買わないの”って聞いたら、“(現状が)いつまで続くかわからないから”って答えるんです。私なんか、どうなるかわからないうちに、28億円のビルを買ったのに」
──28億円ですか!?
「そう、渋谷にね。35歳のときに、駅の近くに地下1階、地上5階建てのビルを建てちゃったんです。東急ハンズまで何十歩かでいけましたからね。でも、周りの音がうるさくて生活ができなかった。返済額は月に2700万円ほどでしたが、月に5000万円ほどは売っていたので問題ないって税理士に言われていたものの、5年後に売っちゃいました」
──ちなみに当時、稼いだお金は主に何に使われましたか?
「ベンツ! ベンツだと、1000万円、2000万円単位で買っていましたね。ノリタケ(とんねるずの木梨憲武)と相本久美子(セーラーズの店舗でもバイトをしていたアイドル)と私で、ジャガーのデイムラー(当時の価格で1600万円ほど)買いに行ったこともあります。ベンツは、芝浦のヤナセ本社に電話して“今、この色があります”って言われたら、(本体を見ずに)即決して買ったこともあるし」
──コンビニでスイーツを買うような感じですね(笑)。
「笑い話みたいだけれど、当時はちょっと感覚がずれていたのかもしれないですね。今までに18億円くらい納税していますからね。いちばん売り上げが多かったときの納税額は、7億3000万円。税理士さんにも、“テレビ東京の納税額と同じくらいです”って言われました」