会社に縛られないための名言4つ

 さて、終身雇用が事実上、崩壊し、そもそも会社の寿命自体が短くなってしまった現代。それらの状況を鑑みたうえで、新卒社員に贈る「会社に人生を奪われないように生きるための名言」です。

「能ある鷹(たか)は爪を磨け」(本田宗一郎/本田技研工業の創業者)

 本田氏は、「エキスパートであるという自信があれば、何も恐れることはない」という言葉も残しています。

 勉強は、会社に就職したら終わるものではありません。社会に出るということは、生き残りのための本当の勉強のスタートです。賢い人は、会社で仕事をしながらも、しっかりと学び続けて爪を研(と)いでいます。

 そうやって研いでおいた爪が、会社で大抜てきを受けたときや、会社自体が無くなってしまったときに再就職の武器になります。

「あなたの時間は限られている。だから、誰かの人生を生きて無駄にしてはいけない」(スティーブ・ジョブズ/アメリカの実業家・Apple社の共同創業者の1人) 

 こんなことを言っていたジョブズは、56歳という若さで故人になってしまいました。

 人間、いつ、どうなるかわかりません。「定年後は自分の好きな人生を」なんて言っていると、後悔することになります。

「人間が考えたことは実現すると言われますが、口に出さなければ実現しません。だから僕は、まず口にする」(堀江貴文/実業家・著述家・タレント)

 有言実行ですね。実は、口にすることで、なぜか協力してくれる人が現れるから不思議です。夢は、公言したとたん、目標に変わります。

「『ここは自分の思った会社と違うな』と感じたら、あなた方自身のために、早く転職をしてほしい。人生は一度しかないのだから」(盛田昭夫/実業家・ソニー株式会社の創業者の1人)

 盛田氏は、ソニーの入社式で、新卒社員たちを前に、よくこの言葉を口にされていたそうです。

 井深大(いぶか・まさる)氏とともに、自ら、ソニーを世界的な企業にまで育てたカリスマ経営者の言葉。新卒だからこそ、忘れないでほしい言葉です。

 カリスマ経営者たちの「会社に人生を奪われないように生きるための名言」、いかがでしたか?

 企業が社員の人生を背負いきれなくなってしまった今、社員に「副業」を奨励する企業も多くなりました。

 どんな大企業でも、たった1社の会社に人生を預けてしまうのは危険です。

 自分の人生は自分のもの。それを忘れず、社会に船出してください。

(文/西沢泰生)