現職で受けた職場いじめで、精神が疲弊しきってしまった

 2社目の会社がコロナ禍の影響で倒産したため、半年の就職活動を経て現職の内定をもらった。しかし、その3社目(現職)の配属された部署で職場いじめを半年以上受けた。

 そのいじめを先導して行った人には第一印象から「合わない」と感じていたが、相手もそうだったに違いない。

 いじめを受けた理由は定かでないし、相手側から謝罪の一言もなかったため、意図はわからぬままだが、自分の業務のスピードの遅さや覚えが悪いことに加え、コミュニケーションが部署の人々と取れなかったことなどがいじめの原因になったのではないか、と思っている。

 当時は、私の行動が「発達障害」によって起こっているとは思ってもいなかったが、今思えば知らぬ間に症状が出ていたのである。

 同僚から悪口を言われるのは日常茶飯事のこと、「あなたの笑っている顔なんて誰も見たくない」「早くどいて」「邪魔」という言葉を浴びることも多かった。

 先輩社員や当時のマネージャーに相談するも、「江藤さんの行動に問題があるから相手が怒っているのではないか」「江藤さん自身に問題がある。みんなも迷惑している」と言われた。

 また、書類を隠される事件も起こったが、会社は何の対応も取ってくれなかった。

 こうした状況が続いたことから精神がだんだんと疲弊していった。毎日どうしたらいいかわからず悶々(もんもん)としていた。苦しいことは自覚していたが、かと言って泣きたくても泣けない。通勤は毎日タクシーを使用、会社に到着した途端に「また嫌がらせをされるのではないか」と考えるようになり、おなかを下したり、吐いたりすることも多くなった。

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 #2では、精神科を訪れ、発達障害と診断されてからのことをつづります。

(#2:社会になじめず「私はだめな人間」と思い込んでいた──発達障害と診断されて“見えた光”と“いま伝えたいこと”

(文/江藤早絢)

〈PROFILE〉
江藤早絢(えとう・さや)
北海道在住。毎朝食べる白米と卵焼きをこよなく愛しています。