ネイビーブルーとマルーン。相鉄と阪急に見る「一色塗り」のブランド力

 相鉄もまた、阪急を意識したのでは? と思わせるフシが。それは車両の色で、すでに直通しているJR埼京線や、試運転で東急線内を走る相鉄の光沢を帯びた濃紺一色の電車のインパクトは、阪急のマルーン一色にも劣らない。

相鉄の紺一色「YOKOHAMA NAVY BLUE」は横浜の海をイメージした青だが、阪急のマルーン一色と同じようにインパクト大

 

 この塗装「YOKOHAMA NAVY BLUE」(YNB)は、東京都心への直通運転にあたって、相鉄が沿線外での知名度を高めるべく始動させた「デザインアッププロジェクト」で生まれたもの。それまでしばしば電車の塗装が変わり、同じ時期でも車両形式によって塗装が違っていた相鉄だが、紺色をコーポレートカラーに据え始めた。

 アルミやステンレスの地肌を見せたままのデザインが当たり前の時代に、車体すべてに色をつけるのはそれだけで目立つ。阪急や相鉄のように全面一色となれば、ひと目でその電車とわかるブランド力も持つ。東急線を経て都内にやってくる濃紺の電車も、相鉄の存在を物言わずしてアピールしてくるだろう。