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芸能

おぎやはぎ、爆笑問題……人気芸人の素顔がリスナーに愛されて20年。『JUNK』名物プロデューサーに聞く「ラジオじゃないと届かない」もの

SNSでの感想
TBSラジオで数々の人気番組を手がける宮嵜守史プロデューサー 撮影/fumufumu news 編集部
目次
  • ナイナイのANNに聴取率で勝ったのが記念に
  • 伊集院光、山里亮太、爆笑問題はここがスゴい
  • ラジオじゃないと届かない、パーソナリティの個性

 TBSラジオ『JUNK』(月〜金曜・深夜1:00〜3:00)が20周年を迎えたのを機に、番組の統括プロデューサー・宮嵜守史(みやざき・もりふみ)さんがラジオ人生を振り返るエッセイ本『ラジオじゃないと届かない』(ポプラ社)を刊行。『JUNK』のお笑い芸人ら人気パーソナリティとの対談は抱腹絶倒、ラジオファンなら涙がほろりとするエピソードも。

 宮嵜さんに、昨今のラジオ事情とパーソナリティとの率直な関係、リスナーに届くラジオのあり方について聞いてみた。

◇   ◇   ◇

──ラジコのタイムフリーが一般的になる中、働き方の変化もあり、ラジオの聴かれ方やリスナーとの関係はどう変化していますか?

「僕が担当している深夜ラジオに関しては、ラジコだとリアルタイムよりタイムフリーで聴かれる方が圧倒的に多いです。放送の翌朝、通勤通学時と、週末にまとめて聴く2つのパターンが多いですね」

 メールやSNS、リアルタイムでコミュニケーションがとれる時代。

「いろんな関係性が生まれたのかな。すごく身近に感じるリスナーもいれば、変わらず“聴き専”のリスナーもいるので、関係性が変化したというより、関係性のパターンが増えたんでしょうね。

 僕がラジオを聴いていた高校生のころは、聴きたい番組の時間にダイヤルを合わせていた。つまり放送局が“送り手”だとしたら、視聴者やリスナーは“受け手”で、タイムテーブルどおりに番組を“聴かされて”いたんです。でも今は好きなときに好きなものを聴ける環境にあるので、リスナーは受け手というより“選び手”になっているんですよね」

──YouTubeや音声アプリ、ポッドキャストなどメディアがどんどん増えて細分化され、コンテンツも膨(ふく)れ上がっている状況。そんな中でラジオの存在意義とは?

「TBSラジオで言うとコンテンツの内容は、ラジオの王道である生ワイドから、『工具大好き』のようなニッチな番組まで多岐にわたり、しかもそのほとんどが後からでも聴けるようになっている。先ほど述べた利便性の高い聴取環境になっているので、リスナーは選び放題、聴き放題です。そんな中でラジオの存在意義を掘り下げて考えると、ひとつは緊急時に正確な情報を肉声で届けられるという点だと思うんです」

 知っている人の声で、確かな情報を届けられるという強み。

「放送局は国から免許を与えられて運営しているため、情報の正確性は確実に担保されています。例えば大地震が起きたとき、個人の生配信やSNSで“〇〇で地震です。震度〇らしいです”という不確かな情報が流れますが、放送局である以上、正確な情報を伝えなければなりません。究極、それが地上波のラジオの存在意義なのかな。しかもいつも聴いている人の声なら緊急時でも信頼できるし、安心しますよね。もちろん緊急時以外でもですが」

──私たちを悩ませているコンプライアンス問題。自身がかかわった番組の中で、現代だったら絶対にできないような企画やエピソードは?

「めちゃくちゃあります。やっぱり下ネタ系ですかね。僕が初めて深夜番組を担当した『極楽とんぼの吠え魂』では、グラビアアイドル3人がカップラーメンを啜(すす)ってセクシーさを競うという企画がありました。

『おぎやはぎのメガネびいき』では、小木(博明)さんとセクシー女優があえぎ声を競う企画。格闘技のような選手紹介のナレーションから入って、2人があえぎ始めるんですけど、今やったらおもしろく聴ける人は少ないでしょうね

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