コンビを結成した場所は、まさかの……

──そして、ふたりはNSC(吉本総合芸能学院)の大阪校で同期として出会うのですね。

大国:当時、女性だけのクラスがあって、そこで知り合いました。在学中、萌々ちゃんには一緒に入った相方がいたし、私は男女コンビのほうがお客さんに受け入れられやすいと思っていて。3回くらい相方を変えましたが、それは全員男性でした。

萌々当時、私は18歳やったけど、大国さんは25歳で最年長やったよな。

大国:25なのに最年長ですよ!? その年だけNSCの学生が若かったみたいで損しました。卒業が近づいていたころ、相方がいなくなって「まあなんとかなるやろ」と思いながらトイレの個室にいたら泣き声がしたんです。

萌々:それが私です。前の相方が恋愛をして、大事なイベントの直前に去ったんです。で、うーちゃんが個室の中から「だれ~!? 萌々ちゃんかいな~? 元気ないねえ」って言うからドアを開けて、う〇こ中の彼女に……。

大国チョメやね! ライターさん、大きい声でチョメって言って!

(※ 「チョメ」は「ダメ」という意味に近く、大国さんが漫才でツッコむときによく使う)

──(笑)。文章では伝わりにくいのですが、萌々さんがマネする大国さんのセリフ、漫才中の大国さんのしゃべり方にそっくりです!

大国:……とにかく、萌々ちゃんが個室のドアを開けて「解散したからコンビ組もう」って言ったので、私は便器に座ったまま「おっけー!」って握手しました。

萌々「フムフム」。……ってならんわ誰も!

大国:で、そのあとファーストフード店で話をしたんですよ。

萌々:うーちゃんは私の話を「うんうん、そやね~」って聞いてくれたんですけど、私はテーブルに録音機を置いて、うーちゃんの声の特徴とか、どういう人間なのかを確認しました

大国:めっちゃ緊張したわ。

萌々:親友に去られてショックではあったんですけど、スタートダッシュが大事やと思ったんです

大国強いわ、萌々ちゃんはほんまに強い。

「トイレでの遭遇は運命だった」笑いながら話しつつも、ふたりの雰囲気は舞台に立っているときと変わらない 撮影/門川裕子